今年度より新事業として開催されることになりました生涯教育セミナーがスタートし、 ファーストステージ(初級)が下記の日程で開催されました。
開催日:平成28年7月23日(土曜日)
場 所:JA札幌厚生病院大講堂(本館2階)
単元「コーディング概論」 (13:00~14:30)
単元「コーディング演習」 (14:45~16:45)
(Ⅰ)単元「コーディング概論」は、参加者47名、講師は当研究会副理事長倉部直子先生でした。診療情報管理とICD疾病コーディングデータの活用の概要や、疾病統計に使用される主傷病名の定義・ICDコーディングのためのガイドラインやルールを、ICD-10第1巻からの例や実際の症例(ショートサマリー)を交えたわかりやすい講義でした。
情報の活用の説明からは、診療情報管理では国際的スタンダードであるWHOのICDルールに従ったコーディングを実施することによって、精度の高い標準的な情報として活用の範囲を広げることを再認識しました。また一方では、ICDは日本独自のルールをもとに診療報酬(DPC)にも転用されていますが、その分析やベンチマークにおいてもICDの視点を持つことが、その精度維持のためには必要であると感じました。
参加された方々はメモを取りながら熱心に受講され、「改めて勉強できてよかった」「日常でDPCコーディングも行っているため、ICD-10との違いを感じた」「実際によくある内容についてとても勉強になった」などの感想が寄せられました。
(Ⅱ)単元「コーディング演習」は、参加者44名、コーディング演習班が担当しました。前年度まで開催されていました疾病コーディングセミナーが、単元「コーディング演習」として開催されることになりました。今回は、「コーディング概論」の講義内容から出題された6症例についてでした。
1症例目は疑わしい病態、2症例目は2型糖尿病の多発合併症、3症例目は独立した(原発性)多部位の悪性新生物、4症例目は疾病の外因コーディング、5症例目は急性および慢性の病態、6症例目は処置後および合併症について、参加者に1症例ずつ演習して頂き、その後、解答・解説を行いました。“少し難しかった”“もっと勉強したい”という感想が寄せられました。
また、「解説の情報量が多くメモしきれなかった。資料が欲しい。」などのご意見もありました。今後、参加者の皆様のご意見・ご感想をもとに、「役に立つコーディング演習」を行っていきたいと思っております。
(文責 湯野)