活動レポート

HOME > 活動レポート

第151回北海道診療情報管理研究会学術集会(報告)

2018.04.09 UP

IMG_0414 平成30年3月10日(土)札幌市中央区の第一三共株式会社 札幌支店において「第151回北海道診療情報管理研究会学術大会」が開催されました。
 IMG_0428 当研究会中村博彦理事長の開会の挨拶の後、第一部講演講師の東京医科歯科大学大学院医療政策情報学分野教授 伏見清秀先生が座長の近藤保理事より紹介されました。
 「DPCデータを用いた医療機関と地域の評価の今後」と題して、前半は今年度のDPC改定について変更のあった項目の内容とその背景、今後の方向性についての説明など、後半は東京医科歯科大学附属病院で先生が取り組まれているクォリティ・マネジメント事例を紹介いただきました。
 平成30年度のDPC改定では、暫定調整係数や後発医薬品係数の廃止などがありましたが、
これらはいわば「予定通り」であると同時に今後は「病院指標(病院情報)」について、DPCデータの質の向上・分析力と説明力の向上を目的としながら「医療の質を評価できる」指標が議論されているとのことでした。
 また、ケースミックス分析による病院機能評価については『効率性指標』『複雑性指標』の意味合いを理解し、自施設においては傾向と将来にむけての方向性の議論に活用していく必要があることを指標の読み方と共に説明されました。

IMG_0434 後半は、東京医科歯科大学附属病院のクオリティ・マネジメント・センター(QMC)の活動事例が紹介されました。病院内における位置づけや目的に加え、質評価・医療安全・経営指標についての分析事例や指標のPDCAでの活用事例について具体的な活動内容を紹介いただき、参加者にとっては自施設での導入検討の大きなきっかけとなったのではないでしょうか。
 また、データ分析においては機械的な計測ができない部分での診療情報調査に診療情報管理士の活躍の機会がありそうですし、このような活動の副次的効果として「診療情報(診療録)の質の向上」が挙げられていたことは、活動が日常の業務と深く結びつくものであることを実感しました。
 IMG_0451 第二部講演は、海老名春代理事を座長に、国立研究医療法人 国立国際医療研究センターの須貝和則先生による「医療現場から見た診療報酬改定~診療情報管理士として改定を考える~」でした。
 4月からの改定を前に情報が逐次公表されている時期であり、どの施設でもその内容と意味、そして方向性を検討している最中と思われましたので、須貝先生の100枚を超えるプレゼン資料とご説明は、参加者にとって大変貴重なものでありました。
 新たに設定された加算についてはその意味合いのみならず、実際にどのような運用をイメージしているのか、国立国際医療研究センターでの検討内容まで説明いただきました。
 IMG_0454 また加算についてだけでなく、今回の改定には「医療機関の業務の効率化・合理化」や「診療報酬データの利活用」にむけた事項もあり、電子レセプトでのカタカナ併記や外保連提供のコードの記載などがそれにあたるとのことでした。
 この他にも看護関連の加算や医師事務作業補助体制加算の改定などに加え、情報通信技術(ICT)を活用した関係機関連携推進項目や各種係数の内容の確認とそれらの今後の方向性についてなど、まさに「今知りたいこと」が盛りだくさんの内容でしたので、参加者の多くは自施設でさっそく情報共有したことと思います。

【最後に】
 「3月は春」の東京からおいでいただいた先生方には、かなり寒い北海道だったことと思いますが中村理事長の挨拶にありましたように「タイムリー」な話題を濃厚にお話しいただけたことは北国の参加者を熱くしてくださいました。
 年度末のお忙しい時期に誠にありがとうございました。
 また、120超名の満席の参加者の皆様方にもご参加いただきありがとうございました。

第150回北海道診療情報管理研究会学術集会(報告及びアンケート結果)

2018.02.09 UP

 平成29年12月2日(土)に「第150回 北海道診療情報管理研究会学術集会」が株式会社モロオ本社(札幌市中央区北3条西15丁目1番地の50)にて開催されました。
 「会員発表」は二部構成で、学生による2演題を含む計10題の発表が行われました。

 学術集会は、北海道診療情報管理研究会の中村博彦理事長(中村記念病院理事長)の開会あいさつの後、第一部の5演題は久保博文理事(王子総合病院)、第二部の5演題は盛永剛理事(北海道がんセンター)がそれぞれ座長を務めました。

※今回のレポートは写真掲載がございません、予めご了承ください。

第一部(13:35-14:35)
1. 演題名:診療情報管理課および医療連携課による前方連携強化
  演 者:札幌中央病院 佐藤 舞、瓜生 智之
【内容】
 診療情報管理課のデータと地域連携課が保有するデータを分析活用し、より効率的な病診・病病連携をすることで経営に貢献する取組についての発表でした。


2.演題名:診療情報管理テキストⅢから見た求められる診療情報管理士像の変遷について
 演 者:北海道情報大学 伊藤 好花、高橋 文
【内容】
 平成29年7月より、診療情報管理士テキストが新カリキュラムのもと刷新され、これを期にテキストにおける診療情報管理士業務の変遷とテキスト自体の役割りの変遷、および求められる診療情報管理士の能力について調査した内容でした。


3.演題名:救急搬送患者の傷病者引継書病名と退院時病名についての検証
 演 者:王子総合病院 竹原 志織、久保 博文
【内容】
 傷病者引継書には、救急救命士により医療機関へ搬送されるまでの処置、情報や医療機関に搬送されたあとの医師の診断などが記載されています。傷病者引継書に記載された病名と退院時病名との一致率について、また診療時間内・時間外での一致率および不一致率をそれぞれ算出し比較検証した発表でありました。


4.演題名:北海道のDPC対象病院取組状況に関する調査
~機能評価係数Ⅱ保険診療指数における「病院情報の公表」~
  演 者:北海道情報大学 高橋 舞、 高橋 文
【内容】
 平成29年度より「病院情報の公開」への取組状況が保険診療指数として評価されることから、北海道のDPC対象病院の公表データを「分析力」「説明力」「質」の視点で独自の基準を設け評価した発表となりました。

5. 演題名:適正なバリアンス評価作成を目指して
  演 者:JA北海道厚生連 旭川厚生病院 千代 智代、木下 ゆかり、佐藤 寛剛
【内容】
 当該病院のクリニカルパス委員会内「小委員会」における活動報告があり、クリニカルパスの運用状況・バリアンスの分析と評価・バリアンスについての講習会開催など、診療情報管理士と病棟看護師による医療の質向上における協力状況がうかがえる発表でした。

第二部(15:00-16:00)
6. 演題名:診療情報管理士による感染対策への関わり
  演 者:王子総合病院 延藤 雅仁、久保 博文、三橋 隼也、小林 稔、成田 和希
【内容】
 感染管理認定看護師の業務負担の軽減と業務の効率化を図るためのシステム構築及びデータの利活用に診療情報管理士が具体的にどのように関与したかについての報告があり、ポイントは院内の薬剤データから対象の項目を抽出し、Accessソフトを用いたアンチバイオグラムを作製した点で、診療情報管理士の院内での活躍を知ることができる発表でありました。


7. 演題名:FileMakerを使用したNCD登録質向上への取り組み
  演 者:札幌南三条病院 高倉 絵美
【内容】
 診療情報管理士が入力している病歴管理システムにはNCD登録に必要な情報も多く含まれているため、FikeMakerで作製された外科手術台帳と統合することにより、誤入力の防止および手術台帳の未入力・誤入力の見つけ出しに有用な機能を実装できた報告となりました。


8. 演題名:当院における無線通信遅延およびその改善について
  演 者:昆 貴行
【内容】
 多くの医療機関では電子カルテをはじめとした医療機器類を稼動させるための無線LANが整備されており、深夜に通信遅延が発生したことから、病棟毎の電波強度の測定や院外からの電波の到達状況まで調査した報告となりました。対策についても検討され、費用対効果を考慮した改善索まで考案された興味深い報告となりました。

9. 演題名:DPCデータと電子カルテデータを使用した診療記録量的点検機能の実装
  演 者:北海道大学病院  初山 貴
【内容】
 診療情報管理士の主たる業務である診療記録の量的点検について、目視ではなく電子カルテのテンプレート機能を活用して診療記録の監査を行った報告となりました。

10. 演題名:BIツールを用いた院内がん登録データの品質管理
    演 者:北海道大学病院 本田 千晶、佐藤 由季、嶋田 ありさ、酒井 梓、
        木村 茜、成田 知穂、青山 恵里佳、初山 貴
【内容】
 病院で発生する膨大な医療情報の収集・分析・報告するための技術としてBIツールを活用し、院内がん登録の品質管理が可能かどうかについて検証した報告となりました。BIツールはQlilViewを用いて、データ抽出・インポート・グラフ作成等が行われていました。

【おわりに】
 当日はおよそ80名余りの会員の皆様方にご来場いただき、会員発表は大変盛況でありました。発表内容も多岐に渡り、他院の生の業務内容を直に知ることができる貴重な機会となりました。
 今回は、北海道診療情報管理研究会150回目という節目の研究会でもあり、次回も足を運んでいただけるような研究会であるよう努めなければ、と強く感じました。

[文責:高橋 文]

【第150回学術集会アンケート集計結果】
 学術集会参加者よりいただいたアンケート結果です。
○回答者(参加者)
 今回は回答率72.8%でした。参加者数が前回、前々回よりは少なく、一昨年の会員発表とはほ ぼ同じでした。
 年齢構成、性別構成はこれまでと同様で40~50代がやや少ない傾向となっています。
第150回アンケート1


○職種/業務
 
これまで同様、参加者の9割が事務員で多くが診療情報管理士でした。学生の会員発表もあったため、学生の参加がありました。
 参加者の日常携わる業務はDPC、点検登録、がん登録の上位3つはこれまで同様です
第150回アンケート2


○会員発表について
 
会員発表について、多くの参加者が演題数や時間配分についてちょうど良いとの回答でした。
 しかしながら、演題数や質問時間について、多いまたは長いという回答もやや出ております
第150回アンケート3


○会員発表の開催回数/開催時期
 
会員発表は毎年12月に開催しているが、参加者からは年1回以上の開催を望む声も少なからずありました。
 また、開催時期は現在の12月のほか、9月という意見も多くありました。
第150回アンケート4


○会員発表の優秀者選考と助成について/親睦会の開催について
 
優秀者選考と会員発表は賛成意見は多かったものの、分からないとする意見も多数ありました。
 親睦会の実施については、年1回の開催と不要とする意見で意見が分かれた結果となりました。
第150回アンケート5

生涯教育セミナー(初級)

2017.12.15 UP

生涯教育セミナー初級が下記の日程で開催されました。
開催日:平成29年11月18日(土曜日)
場 所:北農健保会館(特別会議室)
単元「DPCコーディング概論」(13:30~14:30)
単元「医療情報システム概論」(14:45~15:45)
単元「デジタルデータの基礎-拡張子と特性を理解する-」(16:00~16:30)

今回も参加された方の参加記をご紹介します。
《生涯教育セミナーに参加して:社会医療法人 鳩仁会 札幌中央病院 佐藤舞》

 前日に雪が降ったこともあり、当日は路面状況があまり良くない中での開催となりましたが、満員御礼53名の参加がありました。
全体

第1部「DPCコーディング概論」講師 宮津 志津子先生

 「疾病、障害および死因統計分類提要」(ICD-10第1巻)によるコーディングルールと、「DPC/PDPS傷病名コーディングテキスト」におけるルールについて理解を深め、それぞれのコーディングの違い、傷病名の選択ルールについて理解ができるようになることが講義の目標でした。
 ICD-10によるコーディングは、ほとんどの方が日常業務で行っているかと思いますが、DPCデータを登録する病院が増えている中、今一度、それぞれのルールを整理する機会になり、復習という意味でも大変勉強になりました。
 また、DPCデータの提出は、今後の診療報酬改定でも届け出対象病棟の拡大が予想されるので、DPCコーディング概論はDPC病院ではなくても診療情報管理士にとって欠かせない知識となっています。DPCコーディングの基本として「対象期間は入院期間であることから、退院後には変更しない」というルールがありますが、検体病理結果が退院後に出るなどの理由で、医師サマリーと退院時に決定した病名が違うことがあります。
 診療情報管理士の役割として、これらをきちんと区別して病名登録をしてくことは大変重要であり、当院でも見直さなければいけないと感じました。

dav

第2部「医療情報システム概論」 講師 盛永 剛先生

 電子カルテシステム・オーダリングシステム・部門システム等を統合して「医療情報システム」と呼ばれることが多く、これらのシステムを導入して運用している病院が多い昨今では、診療情報管理士にとっても深めなければいけない知識です。
 この講義では、「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」に沿った運用・管理を中心に学習をしました。電子化は進んでいる病院は多いと思いますが、ガイドラインをきちんと読めていないという方も多いのではないでしょうか。
 IT戦略の歩みを背景とし、よく聞く用語の整理、医療情報システムの問題点・課題、診療情報管理士としての関わり等を学ぶことができました。
 私はまだ紙カルテしか経験したことがなく、電子カルテに移行した場合のメリットばかりを考えがちでしたが、問題点や課題も学ぶことが出来たので、今後の運用計画に役立てることが出来そうです。
 院内にシステム専任者がいる・いないに関わらず、これからは診療情報管理士も医療情報システムの知識を深め、院内のシステム作りに寄与できるよう努めなければいけないと感じました。

dav

第3部「デジタルデータの基礎拡張子と特性を理解する」 講師 初山 貴先生

 普段からデジタルデータを扱うことは、診療情報管理業務にとっては欠かせないこととなっていますが、ファイルの拡張子やその特性をきちんと理解した上で使い分けているという方ばかりではないかと思います。
 私自身、10年間診療情報管理業務に携わってきたにも関わらず、これらを十分に理解をしていたとは言い難く、「なんとなく」使い分けていました。
 この講義では、その「なんとなく」をクリアにでき、「なるほど、そういうことだったのか」とこれまでの事象を紐付して理解することができました。
 業務でエクセル・テキストファイル、画像などのデジタルデータを扱うことは当たり前になっており、昨今では院内業務に限らず、厚労省等へ提出するデータもデジタルデータをオンラインで提出することが増えています。
 その中には、拡張子やファイルの特性を理解していないと、エラーで提出できないこともあり、今一度基礎を学べたことはとても有意義であったと感じています。特に、テキストファイルはDPCデータファイルや、全国がん登録ファイルとしても使用するので、診療情報管理士はその特性を理解しておくことは必須といえそうです。

dav

《参加された方のアンケートのコメントの一部をご紹介します。
・臨床医学→循環器分野について聞きたいです。
・いろいろ準備等ありがとうございました。
・ICDコーディングのセミナーお願いします。
・学ぶことが多く大変勉強になった。
・ほとんど毎回参加させて頂いておりますが、とても勉強になり有り難く思っております。

 今回は定員40名に対して50名以上の参加希望を頂きました、ありがとうございました。ご意見やご要望につきましては、今後のセミナーへ活かしていきたいと思います。

次回セミナーでまたお会いしましょう。
【担当理事:久保】

生涯教育セミナー(初級)

2017.10.10 UP

生涯教育セミナー初級が下記の日程で開催されました。
 開催日:2017(平成29)年7月15日(土)
 場 所:JA札幌厚生病院大講義室
 単 元:「コーディング演習(初級)」

 当日は外を歩いているだけで汗が流れるとても暑い日でしたが、16名の方が参加し和気あいあいとした雰囲気で行われました。
 はじめに[ICD第1巻「章ごとの注釈」-主傷病名の選択のための指針として-]の講義を受け、その後、ショートサマリを元にグループワークで解答を導き出す演習を行いました。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

ショートサマリの内容
 ①第Ⅱ章:新生物「主要病態が原発性癌で、治療が主に当該原発癌に対し行われた場合」2症例
 ②「入院目的が、新生物の術後の経過観察のための検査である場合」 1症例
 ③「部位が明示されない場合」 1症例
 ④「独立した(原発性)多部位の悪性新生物」 2症例
 ⑤第Ⅳ章:内分泌・栄養および代謝疾患「糖尿病:多発合併症を伴う糖尿病」 1症例

 4グループに分かれグループ毎に進行、記録、発表の担当者を決めた上で症例の検討を行い、全グループから解答を発表しました。コーディング歴が浅い参加者が多かったため、担当委員が各グループをサポートする予定でいましたが、始まってみると、各グループの経験者が中心となり、どのグループも活発な意見交換が行われておりました。
 ICD-10第3巻索引の引き方がわからないとの声には、委員が索引方法を教えるなど対応しながら、コーディングはおおむねできておりました。委員会解答は、症例内容・コーディングのポイント・ルールや病態の説明等を交えた解説で行いました。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

 寄せられたアンケートからセミナーの雰囲気や様子をご紹介します。
 
 参加者の内訳は、20歳代が10名と大半を占め、コーディング歴なしが7名で1年未満3名、2~4年の方が6名でした。全体の満足度については、充実している7名、満足している7名、消化不良2名、難易度については、難解だった1名、やや難解だった7名、適当である6名、簡単2名でした。
 感想の中には「わからないことが多く難しい印象でしたが、グループワークを通して皆さんの意見を聞けて楽しく学べました」や「実務経験が乏しく初級はとても良かった」という主催者側にとってはうれしい意見や、「講義の時間が短くしっかり考える間がなかったし、グループワークの時間も足りなかった」とのご指摘も頂きました。
 こちらにつきましては、次回への課題としたいと思います。グループワークが苦手との声も聞かれますが、普段接することがない他病院の診療情報管理士さんたちと意見交換することで新たな学びを感じ取っていただけたのではないかと思います。
 今回のご意見やご要望につきましては、次回セミナーへ活かしていきたいと思います。次回セミナーでまたお会いしましょう♪ 

【文責:浅沼、担当理事:宮津】

生涯教育セミナー(中級)

2017.09.07 UP

生涯教育セミナー中級が下記の日程で開催されました。
 開催日:平成29年8月19日(土曜日)
 場 所:北農健保会館(大会議室)
 単元「がん登録品質管理」 (13:30~15:00)
 単元「基礎医学:異常値の出るメカニズム」(15:15~16:45)
HP UP 01 中級セミナー

今回も参加された方の参加記をご紹介します。
《生涯教育セミナー(中級)に参加して:市立千歳市民病院 山川 怜》

第1部「がん登録品質管理」講師 初山 貴先生

 がん登録業務の法的担保となる「がん登録等の推進に関する法律」「がん登録の実施に係る指針」を遵守した院内がん登録体制の構築の話しや院内がん登録の品質管理手法の理解、そして、QC (Quality Control:品質管理)手法に基づいた、BIツールを使用した院内がん登録データの品質管理チェック手法についての講義でした。
 品質管理チェック手法の部分では、QC七つ道具の説明やノートパソコンを持参した参加者は、サンプルデータを使い短時間であったが、実際にBIツールで演習を行いました。
 また、実際に病院で行っている使用例も紹介頂きました。
HP UP 02中級セミナー品質管理

第2部「基礎医学:異常値の出るメカニズム」  講師 佐藤正幸 先生

  1. 疾病の原因
    1) 遺伝子・染色体異常 ア. 遺伝子異常(変異) イ. 染色体異常
    2) 加齢
      ア. 萎縮と肥大・ 萎縮・ 肥大 イ. 変性 ウ. 細胞・組織の死(壊死とアポトーシス) 3) 腫瘍
    4) 感染症
    5) 免疫とアレルギー  ア. 免疫 イ. アレルギー
  2. 病態
     疾病は、臓器などの形態的な変化や機能的な変化により、健康な状態から逸脱し、その逸脱が自覚的または他覚的に認識される状態であり、疾病をより深く知るためには、異常値が出ている状態(=恒常性)の破綻を知る必要があるとのことで、細胞の分化や遺伝子異常、免疫や抗体反応などの基礎的な話しを聞くことができました。
    HP UP 03中級セミナー基礎医学

    <感想>
     当院の全国がん登録届出は、データをCSVファイルで抽出し、提出用のデータを診療情報管理士の目でエラーチェックする予定ですが、BIツールを使用しデータを可視化することは非常に有効であると感じました。
     また、基礎医学の講義ではあまり聞きなれない言葉も出てきたが、サマリー病名からコーディングするだけではなく、疾病に至るまでの過程をカルテ内容を見て理解しコードで示せるよう、より一層知識を付けていきたいと思いました。

    《参加された方のアンケートのコメント 一部》
    ・BIツールは、データ抽出が容易となるため面白いなと感じた。自院のデータを使用してみたい。
    ・普段検査結果を”異常値ではない”という目でしか見ておらずその仕組みまで考えることはないので、大変面白く聴かせて頂きました。

    ご参加頂いた皆様ありがとうございました。
    【編集:久保】

第149回北海道診療情報管理研究会学術集会(報告及びアンケート結果)

2017.07.11 UP

IMG_0329 平成29年6月3日(土)「第149回北海道診療情報管理研究会学術集会」は札幌市中央区ほくたけビルにて開催され、参加者は120名でした。
 当研究会瀬尾研究会副理事長より開会の挨拶が行われ講演に移りました。
IMG_0336 第1部は、「保険診療の基礎」と題して、藤原秀俊北海道医師会副会長(札幌秀友会病院 理事長)の講演が行われました。内容は、「レセプトについて」「保険診療上のルール」「保険医療機関への指導・監査について」等、それぞれの基本的な用語の解説等含めてお話頂きました。   
 その中で、「レセプトについて」では、保険医について、保険医の基本について話され、「カルテの記載は保険医の義務であり、それが診察した証である」ことを強調されました。
 また、「保険診療上のルール」では、療養担当規則(第22条)、保険診療の禁止事項については、「指導・管理料は証拠が必要であり、カルテに内容の要点を記載していること」が必須要件である事が話されました。
 「保険医療機関への指導・監査について」は、集団指導、集団的個別指導、共同指導、個別指導、適時調査などの5つの指導形態についてお話頂き、実際の個別指導について、ご経験されている立会人としての印象を交え話されました。
 さらに、適時調査(施設基準に関する調査)の施設基準の重要性と対策、何故、施設基準は厳しいのかについてなど、日々の業務に活かしていかねばと再認識することができた講演でした。

 また、講演の最後に、「もっとも大事なことは医師のカルテ記載」とまとめられ、改めて私たち診療情報管理に携わる者の業務の一つである「監査」についてその重要性について教えて頂きました。IMG_0349 第2部は、「改正個人情報保護法を踏まえた運用の検討」についてと題し、坂本大蔵弁護士(弁護士法人ほくと総合法律事務所)の講演でした。
 今回の改正は、2017年5月30日に全面施行となりました。そして、この講演の目的は、「改正個人情報保護法における改正点」、「改正に伴い発生する病院業務の運用改善点」、「個人情報の漏洩事案、セキュリティインシデント事案をもとに、個人情報漏洩、セキュリティインシデント発生は、医療機関・介護施設の存続を危ぶませるリスクであることを認識する」ことです。
 個人情報保護法における改正点のうち、新設されたのは、①個人識別符号、②要配慮個人情報、③匿名加工情報であり、他にも緩和されたもの、権利化されたもの、特則などなどがあり、改めて、改正法下での「個人情報」の整理をして把握することが重要と話されました。
 法律、政令、ガイドライン、ガイダンス等の確認が必要で、特に医療の場合は「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイダンス」およびそのQ&A(事例集)がありますので確認しておくことが必須と思いました。

 最後に、当研究会瀬尾副理事長の閉会の挨拶が行われ学術集会の終了となりました。IMG_0385 研究会終了後に、平成29年度総会が行われました。
 会員数225名中、出席数38名、委任状提出者数114名で総会成立となりました。倉部副理事長より萩平順一理事、山口華代子監事の退任、萩平理事の後任は理事会にて推薦、山口監事の後任は、古川真紀子(日鋼記念病院)が就任との報告があり挨拶が行われました。
 この議案を含め、第1号議案から第7号議案まで資料に沿っての報告が行われ、すべての議案が承認されました。IMG_0358【最後に】
 お忙しい中、ご講演頂きました藤原様、坂本様、貴重なご講演ありがとうございました。また出席頂いた会員の皆様方におかれましても、お忙しいところご参加いただき、ありがとうございました。
 またのご参加を役員一同心よりお待ちしております。

【文責:宮津】

【第149回学術集会アンケート集計結果】
 学術集会参加者よりいただいたアンケート結果です。
○回答者(参加者)
 今回は回答率77.5%で過去3回と比較し男性の数が多く、特に20,30,50代が増えています。第149回結果1 第149回結果2 
 回答者(参加者)の多くは事務員で、診療情報管理士の資格は回答者の8割以上が取得しています。今回講演テーマの一つが改正個人情報保護法だったこともあり、前回までと比べ、診療情報管理士の資格を持っていない参加者がやや多かったようです。
第149回結果3 
 回答者(参加者)の日常携わる業務は、診療録の点検・登録、DPC点検登録、がん登録業務となっています。保険請求業務に携わっている参加者も2割ほどいました。
第149回結果4

○講演の感想
 第1部(保険診療の基礎)も第2部(改正個人情報保護法)も、ともに分かりやすく役立つといった回答が多数を占めました。
 第1部では、講師の藤原先生の本音トークが良かったと評価する声があったり、具体的な事例が欲しいといった意見もありました。

 第2部では質疑の内容が非常に貴重だったとする意見や「分かりやすかった」「難しかった」といった意見がありました。
 非常に難しいテーマを坂本先生が丁寧に解説したり、質問に答えていただいたという印象です。

○今後取り上げてほしいテーマ
 アンケート回答者から、最も希望があったテーマは「診療記録」でどの年代からもニーズが高かったです。
 また、40代ではDPC、20代ではICDコーディングに関するニーズが多い傾向にありました。
そのほか、がん登録や分析に関する希望もありました。
 今後、これらを参考に学術集会のテーマに反映させていきたいと思います。

第149回結果5

生涯教育セミナー(中級)

2017.06.08 UP

生涯教育セミナー中級が下記の日程で開催されました。
 開催日:平成29年5月13日(土曜日)
 場 所:北海道大学病院 会議室棟 症例検討室
 単元「社会保障概論」 (14:00~15:30 )
 単元「データベース概論」(15:40~17:10 )
今回は参加された方の参加記をご紹介します。

《生涯教育セミナー(中級)に参加して :情報大学 海老名》
一部「社会保障論」 ソーシャルワーカー 田中 裕司先生
 講義内容は①社会保障と基本的人権②社会保障制度の概念、目的、機能、体系、内容
③社会福祉の法制度④地域包括ケアの概念を理解する⑤医療現場における事例であった。
中級 社会保障01 初めに社会保障政策議論の歴史について説明があった。日本の社会保障政策議論は日本国憲法が施行され、「生存権」が規定されてからであることに驚いた。世界ではロシア革命以後に社会保障政策の議論が始まったとのことで日本は遅れていたのだと分かった。
 社会保障の目的は「国民の生活の安定が損なわれた場合に、国民に健やかで安心できる生活」を保障することである。社会保障の機能は国家である。「ゆりかごから墓場まで」のスローガンは国民の生活を生涯にわたり支ええる社会保障制度の在り方を分かりやすく譬えた言葉であり各国の社会保障の指針であると説明された。
 社会保障の財源の問題、医療保険制度、年金制度の体系、公的年金全体の資金の流れについて説明された。地域包括ケアでは介護保険の仕組みそのものが変わってきている。
 超高齢化社会に向け自助・互助を基本とする地域包括ケアシステムの理念が、社会保障の解体化を促進する側面があると話された。
 90分の時間の枠で盛りだくさんに講義して頂き勉強になりました。機会があれば今回の講義の一つずつ時間をかけてお聞きしたいと思いました。
中級 社会保障02
2部「データベース概論」 北海道がんセンター盛永 剛先生
 テーマはデータベースの基礎知識を習得しようとのことで普段、何げなく使っている言葉の説明から入りました。「データ」と「情報」の違い、更にデータベースは何かについて事例を上げ分かりやすく説明された。
 データは活用されるためにあるそのために「データベース」を使用する、広義の意味でのデータベースについても話されました。
中級 DB概論01 データベースの種類と特徴では現在最も普及しているRDB(リレーショナルデータベース)についてメッリト、デメリットを詳細に説明されました。RDBに慣れるためにはアクセスやファイルメーカーがおすすめとのことでした。丁寧に分かりやすく事例を上げての説明は実務で使える講義内容でした。
中級 DB概論02《アンケート一部紹介》
・社会保障概論は、ぼんやりととらえていた事がはっきりと理解することが出来ました。
・2講目のデータベース概論がとても分かりやすい講義でした。苦手意識を持っていた分野でしたがその意識を少しなくすことが出来ました
・データベースについて更に聞きたいと思いました。今後も参加したいです。
【編集:久保】

生涯教育セミナー(初級)

2017.06.08 UP

生涯教育セミナー初級が下記の日程で開催されました。
 開催日:平成29年5月13日(土曜日)
 場 所:北海道大学病院 会議室棟 症例検討室
 単元「診療報酬概論」 (10:00~11:00)
 単元「DPC概論」(11:10~12:10)
今回は参加された方の参加記をご紹介します。

《生涯教育セミナー(初級)に参加して :王子総合病院 北側》
第1部  「診療報酬概論」講師 初山 貴先生
初級 診療報酬概論01 第1部では、診療報酬について制度や概略、医療行為からレセプトが作成されるまでの関連性を診療区分ごとに講義して頂きました。
初級 診療報酬概論02 講義を聞き、現場で行われる医療行為をオーダーや用紙、カルテの中から得ることとなるため、それぞれの診療情報を適宜利用し情報を正しく追っていけるようにしていきたいと思いました。
 また、医学知識、診療行為の知識を増やすことで現場と会計データの相違を発見することが容易となり、様式1、EFデータの理解度や医事課からの検討課題がより精度の高いものになると感じました。医療行為を理解するための医学知識も必要ですが、診療報酬点数表・DPC点数表の定める診療行為に対しても今後、積極的に学んでいきたいと思いました。

第2部  「DPC概論」 講師 近藤 保先生
第2部では、DPC制度の成り立ちやDPCデータの活用事例についての講義でした。
初級 DPC概論01 講義の中で、CCPマトリックスについて触れられましたが、2016年より入職してDPC業務にあたったため、制度が近年どのような経緯を辿ってきたのか知ることが出来ました。
初級 DPC概論02 今後、DPCの改定を迎えるにあたって今までどのような経緯を辿り、これからどのように進んでいくのか知識を深めていきたいと思いました。また、重症度の項目が増えていく傾向にあるという事でそれに伴う医学知識も身につけていきたいと思いました。
 全体の感想として、今回の講義は、診療報酬・DPCといった、業務の中でも基本的な部分の内容でありました。セミナーでは、基礎を固めることができ、普段業務を行っていても気づかない着目点に気づかされる貴重な機会であるため、今後も積極的に参加していきたいと思いました。
【編集:久保】

第148回北海道診療情報管理研究会学術集会(報告)

2017.05.10 UP

0311-1 平成29年3月11日(土)に「第148回北海道診療情報管理研究会学術集会」が札幌市中央区(株)ほくやく ほくたけビル9階会議室にて開催されました。
 当研究会中村博彦会長より開会の挨拶がありました。
 今回は約97名の参加がありました。
0311-2 座長の高橋 文理事より、第一部の講師 北海道情報大学 医療情報学部医療情報学科 准教授でいらっしゃいます酒井雅裕先生のご略歴が紹介されました。
 引き続き「データ分析をエクセルで」と題しまして講演が行われました。
 具体的な内容としましては、エクセルの初級編(データのリンク)、統計を用いた証明(統計的仮設検定)、エクセル中級編(群比較)、エクセル中級編(χ2 (カイ2乗)検定)、平均、ばらつき、分散、標準偏差、背理法といった難しい印象の講義であります。
 しかし、酒井准教授は身振り、手振りを使った講義、さらに、標準偏差の学習の場面では『芦田愛菜ちゃん』が登場したり、背理法の学習の例には『愛している』が使われるなど、大変わかりやすく、ユニークな講義でした。
0311-03 そんな中から参加された皆様方は、それぞれすぐに復習しながら、現場に活かせるような、ピボットテーブル機能を活用した“入院死亡率“や”医療資源量”“入院医療費”などを学びました。
 本日参加された会員の皆様の明日からの病院での活躍を楽しみに思います。
0311-04 座長の倉部直子理事より、第二部の講師 北里大学 診療支援部 荒井康夫先生のご略歴が紹介されました。
 引き続き「診療情報の活用へのいざない」と題しまして荒井康夫先生の講演が行われました。
0311-05 具体的な内容としましては、北里大学病院における診療情報管理室の位置づけや組織の構成から始まり、機能や業務について、例えば医療安全管理部門の課題に対して診療情報管理室としてどのような提案をしてきたか、医療事故調査制度の対応としてどの様な情報提供をしているかなど詳しくお聞きすることが出来ました。
 また、昨年日本診療情報管理学会国際大会生涯教育研修会の内容にも触れ、情報管理の専門家としての役割の「変化」や情報活用の必要性を強調し、講演を終了されました。
0311-06 最後に、中村記念病院診療本部長の瀬尾 善宣 副理事長より閉会のご挨拶があり、学術集会の終了となりました。
0311-07【最後に】
 遠方よりお越しいただきご講演下さいました荒井先生、ご多忙の中ご講演下さいました酒井先生はもとより、ご出席いただいた皆様方におかれましても年度末のお忙しい時期にも関わらず、学術集会へご参加くださいまして、ありがとうございました。
 今後も会員の皆様にお役立ていただける内容を企画してまいりますので、またの参加を理事一同心よりお待ちしております。

【文責:谷川弘美】

 

生涯教育セミナー(初級)

2017.03.14 UP

生涯教育セミナー初級(ファーストステージ)の3回目が下記の日程で開催されました。
 開催日:平成29年3月4日(土曜日)
 場 所:北農健保会館(特別会議室)
 単元「臨床指標」 (13:30~15:00)
 単元「医療統計概論」(15:15~16:45)

 第1部は市立千歳市民病院の谷川 弘美監事より臨床指標について、第2部は砂川市立病院佐藤 正幸理事より医療統計概論に関する講義が行われました。
生涯教育(0304-1) 臨床指標では、臨床指標(クリニカルインディケーター)について意義や必要性。臨床指標の事業と項目についての説明があり、自院の例を上げながら取り組みについての講義でした。
 生涯教育(0304-2) フロアーから取り組むキッカケや体制作り、公表後の現場側からの反応についての質問が有りました。
生涯教育(0304-3) 医療統計概論では、データを情報にするためにデータを要約する⼿段が記述統計であり、どのデータを使うか・どこまでのデータを使うかを①データをみる (尺度・変数)、②データをまとめてみる (度数分布)、③データの特徴をみる (代表値・散布度)、④データの関係をみる (散布図・相関係数)と順番に例を上げながらお話しいただきました。
 生涯教育(0304-4) 終了後のアンケートでは、今後の改善点に関するコメントも頂きましたが、「内容により選択しているのですが、いろんな内容で今後も開催して頂きたいと思います」、「普段聞けない他院の取組み方を聞く事は非常にありがたいです」、「今回初めての参加でした。今後もなるべく参加したいと思います。」と生涯教育部として継続して行くモチベーションとなるコメントを頂きました。

【文責 久保】

次へ »