活動レポート

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生涯教育セミナー(初級)

2018.12.20 UP

生涯教育セミナー初級が下記の日程で開催されました。
開催日:平成30年10月6日(土曜日)
場 所:北農健保会館(芭蕉)
単元「医療制度概論」(13:30~14:30)
単元「がん登録概論」(14:45~15:45)
単元「人体の基礎 -呼吸- 」(16:00~17:00)

参加された方の参加記をご紹介します。
《生涯教育セミナー参加記:北海道大学病院 医療支援課 診療録情報係 成田 知穂》
10月6日に開催された生涯教育セミナー初級に参加させて頂きました。
セミナー01
Ⅰ.「医療制度概論」 講師:北海道大学病院 初山理事(13:30~14:30)
 日本の医療に関連する諸状況や、医療法、医療保険・診療報酬制度、高齢化に向けての対応、ビッグデータの利活用についてでした。
 様々な題材の講義でしたが、わかりやすい解説で多くの参加者が問題や課題をより身近に感じられたと思います。医療制度や医療を取り巻く環境を把握することで、診療情報管理士として関わる業務の目的を理解することができます。
 講師の初山さんがおっしゃっていたように、「与えられた業務に何となく取り組むのではなく、その目的を考える」という姿勢は、業務の質を高め、診療情報管理士としてのスキルアップに繋がっていくものだと感じました。多くの資料をいただいたので、これからの学習課題とし、より深い理解を目指します。
セミナー02
Ⅱ.「がん登録概論」 講師:王子総合病院 三橋理事(14:45~15:45)
 それぞれのがん登録の特性や、がん登録に関係する法律体系、病期分類、がん登録の研修体制等、基礎的な部分を中心に講義をして頂きました。
 がん登録初心者やこれから取り組まれる方でも、がん登録についてしっかり理解することができたのではないかと思います。
 がん登録データを活用することで、がん医療の質の向上や対策の充実、専門的ながん医療を提供する医療機関の実態把握と、がん患者および家族等の医療機関の選択に役立つなど、多くのメリットがあります。そのために登録者はがん登録について基礎から理解し、ルールを守ってデータを蓄積していく必要があると感じました。
セミナー03
Ⅲ.「人体の基礎 -呼吸- 」 講師:王子総合病院 久保理事(16:00~17:00)
 呼吸器の解剖生理を理解するという目標から、「肺の構造」、「肺のメカニズム(①換気の仕組み、②陰圧・陽圧)」、「ガス交換(①拡散、②ガス分圧)」、「換気量(肺胞換気量と死腔)」について講義をして頂きました。
 診療情報管理士の教育課程には解剖・生理学もありますが、疾患中心のものが多く、まるで学生に戻ったかのような新鮮な気持ちで講義を受けることができました。
 「肺のメカニズム(①換気の仕組み、②陰圧・陽圧)」では、注射器に風船を入れた小道具が登場したりと、楽しく、とてもわかりやすい講義でした。
 生涯教育セミナーで今後も『人体の解剖・生理』の講義が取り入れられるようですので、今後もぜひ参加して解剖・生理への理解を深め、業務へと繋げていきたいです。
セミナー04
《生涯教育部より》 最後に参加者アンケートの一部をご紹介いたします。
○自分が行っている業務が「何のために?」「何か目的で?」と言う疑問を持ちつつ業務に携わりたいと強く感じました。
○知識として持ち合わせなければならない情報ですが、なかなか自分の中で理解できていない部分なので、少しでも理解できるように興味ある部分から調べていこうと思いました。
○e-Learningを利用しながら勉強していきたいと思いました。
○学校で学べたことの再確認を行うことが出来ました。肺炎での死亡率等も上がっていますし、今後も注目して学習していきたいと感じました。とても分かりやすく学習することが出来ました。ありがとうございました。
○体の基礎はとても分かりやすかったです。がん登録概論もすんなり頭に入ってきて分かりやすい内容でした。活用させてもらいたいと思います。

 『生涯教育セミナー』は、診療情報管理士の卒後教育・生涯教育として会員の方々のご意見を参考にさせて頂きながら今後も取り組んで参ります。
 次回セミナーでもお会いできますことを願っております。

【文責:久保】

第152回北海道診療情報管理研究会学術集会(報告)

2018.10.25 UP

 平成30年6月30日(土)株式会社モロオ ANNEX-1において「第152回北海道診療情報管理研究会学術大会」が開催されました。

※当日カメラ故障のため、講師及び会場の模様を撮影することができませんでした。予めご了承ください。

◆第一部講演
「医療安全と診療記録~記録の記載、監査、院内教育」 講師:嶋崎明美 先生 
 
 診療記録の記載、監査、院内教育、今、まさに学びたい内容のひとつでした。ちょうど、当院の診療情報管理委員会で、質的カルテ監査の実施回数や方法について検討しているところだったため、何かを掴んで帰りたいという気持ちで参加しました。
 今回の講演の中でもっとも印象的だったのが、参加者全員で行った「模擬カルテ開示」のロールプレイでした。
 最初に、医療安全と診療記録~記録の記載の目的、監査方法、院内教育の手法について、多角的な視点からより良い記録の在り方についてご講演いただいた後、参加者全員で、患者役、医療者役を決め、シナリオ(模擬カルテ記録)を元に患者役は医師役へ質問し、医師役は質問に対する回答を行いました。
 実際に自分が、医師役を演じてみて、回答の根拠となる記録がなく回答に困窮するといった状況を体験し、十分な記載の必要性を理解することができました。
 また、患者家族役の立場で質問をする際には、記録だけを見てもどんな方針で治療が行われたか、患者の意志や訴えがどのような形で診療に反映されたか分からず、医師へ詳細な説明を求めたくなる体験をし、良い記録のありかたとは、ロールプレイでやりとりした質問と回答が記載されていることだと理解しました。
 また、SOAPに沿った記録の大切さを改めて感じました。今回、嶋崎先生の病院で、実際に使用されている質的監査チェックリストという貴重な資料もご提供いただいた上に、講義、ロールプレイから、沢山の学びを持ち帰ることができました。今後、質的監査を進めいていく上で、新しい風を取り入れられそうです。 

◆第2部講演
「医療行為分類(ICHI)とは~今後の活用と診療情報管理士の関わり~」講師:瀬尾善宣 先生

 医療行為の多様化・高度化等が進む中で、その分類の国際的な標準化が必要です。現在WHOで検討されている医療行為の国際分類(ICHI)の状況および基本構造についてとICD-11改訂の動向についてご講演いただきました。
 ICHIはWHO国際ファミリー分類において、ICD、ICFと並んで中心分類であること。「医療行為」の定義が「Health Intervention」、「介入」という言葉のように発展している点などおはなしされました。
 また、日本国内における診療行為に関する分類の現況について、Kコードや外保連手術試案、その基幹コードSTEM7等、「情報の利活用を見据えた対応」として検討が進められていることが話されました。
 ICHIの構造では、STEMコードが7桁でその後ろにExtention Coadを付記する、「Target」(身体の部位、他)「Action」(診断、治療、管理、予防、他)、「Means」(アプローチ、他)から構成されることが胆嚢摘出術等を例に説明されました。
 ICHI開発のタイムラインは、2019年10月final版発表、2020年5月世界保健総会(WHA)でWHOによる承認を目指すというもので、既に公表されているβ版への意見提出が可能となっていると話されました。
 ICD-11改訂の動向では、「開発の目的」として①医学の進歩に対応した新しい知見の導入のため専門家を組織、②疾病・統計だけではない複数の使われ方を想定、③漢方など伝統医学の導入、④病名コードだけではない疾病概念を含めた情報体系へと進化、⑤電子環境での活用を前提としたシステム(冊子体を作らない)、⑥新しい章の追加、などです。
 2018年6月にすでにリリースされ、2019年5月のWHAでの承認、2022年1月からICD-11での報告開始という予定とのことです。この変化の時期に、普段あまり意識してこなかった点について改めて学んでいきたいと思いました。

【文責:本間、担当理事:昆】

生涯教育セミナー(中級)

2018.09.13 UP

生涯教育セミナー中級が下記の日程で開催されました。

開催日時 :   平成30年8月4日(土) 13:45~17:00
開催場所 :   北農健保会館 芭蕉
単元「医療統計概論」(13:45~15:15) 単元「病院事務総論」(15:30~17:00)
38名の方に申込頂きました。

参加された方の参加記をご紹介します。
《生涯教育セミナー参加記:愛心内科・消化器科クリニック 西村 智嘉男様》
 平成30年8月4日(土)に開催された生涯教育セミナー(中級)医療統計概論と病院事務総論に参加しましたので、セミナーを聞きながら思ったことを、自分自身のつぶやきを含めて述べさせていただきます。
 ただ、本来はセミナー終了後にすぐ記載すればいいものを、ずっと後から思い出しながらの記載になりました。そのため、私の記憶違いが多々あるかもしれませんが、そこは、ご愛嬌と思ってご勘弁下さい。

【医療統計概論】
・佐藤先生オリジナルの当たりくじ、外れくじのお話からスタート。
300804セミナー01
・推測統計のお話。母集団と標本の関係図のスライド。教科書にも良く出てくるこうしたスライドを見るたびに、なんで母なのだろうかと思ってしまいます。統計学用語なので、それは仕方ないのかもしれませんが・・・・。
・正規分布の説明が終了し推定の話へ。一部のデータで全体を予想する。これこそ統計の得意とするところだと思います。
・母分散、標本分散、不偏分散。分散が3種類もあることが、推定を理解する上でのキーワードでしょうか。
・大数の法則と中心極限定理を経て、95%信頼区間。確率という数字で人に説明できることは統計のいいところだと思います。人に説明する時に説得力が増すと思います。
・その後、t分布やカイ2乗分布等を経て、検定のお話へ。
・母平均の差の検定やパラメトリック検定、ノンパラメトリック検定等のお話。以上で終了となりました。
・セミナー終了後に質疑応答。そこでは、ルーティンの仕事では検定や推定を使うことはないという意見がでました。私もそう思います。やはり、何か、学会で発表するような研究や調査をした時に使うことが多いと思います。
・余談ですが、統計で良く使われる記号。カイ2乗分布。カイ(χ)はエックス(x)と非常に似ていますよね。絶対にエックス2乗分布と読んでしまっている人がいると思います。
・医療統計概論を担当した佐藤先生。ありがとうございました。

【病院事務総論】
・まずは隣には同じ病院ではないメンバーで座ってくださいの提案がありました。確かにいろいろな病院からセミナーの話を聞きにきているので、話す機会がないのはもったいないです。席替えからスタートでした。
・2回に分けて、どんな書類を提出、報告しているのか。どんなデータを作成しているのかを隣同志で話合いました。病院が違うとやっていることが結構違いますので、この話合いは、非常に有意義でした。「へぇ~、そうなんだ」ということの連続でした。グループワークではなく、隣同志というのが良かったと思います。話が進みました。もっともっと時間がほしいくらいでした。他の病院との情報交換は大切ですね。
・最後の方になり、A病院、B病院の損益計算書。どちらの病院が存続するかの謎解きの問題。そんな視点で損益計算書の数字をみたことはなかったので、たいへん興味深い内容でした。そもそも、損益計算書のひとつひとつの項目の意味を良くわかっていなかった自分がいました。なお、謎解きの結果は、参加した人に聞いて下さい。
300804セミナー02
・病院事務総論を担当した近藤先生。ありがとうございました。

《生涯教育部より》
この度の震災に伴い会員の皆様にはお見舞い申し上げます。まだまだ予断は許しませんが、皆様体調にはくれぐれもご留意下さい。
次回のセミナーでも皆様にお会いできますことを願っております。

【文責:久保】

生涯教育セミナー(中級)

2018.08.28 UP

生涯教育セミナー中級が下記の日程で開催されました。
開催日:平成30年7月28日(土曜日)
場 所:北農健保会館(特別会議室)
単元「死亡診断書」(13:45~15:15)
単元「診療情報データ活用論」(15:30~17:00)

参加された方の参加記をご紹介します。
《生涯教育セミナー参加記:新札幌豊和会病院 山口 小百合》
今回は、「死亡診断書について」と「診療情報データ活用論」について学びました。

講義名:死亡診断書について
講師:古川 真紀子 先生

 死亡診断書の講義では、死亡診断書の概要と死因の概要、そして原死因選択のルールについて学び、それらを踏まえた上で診療情報管理士がどのように死亡診断書に関わっていくべきか、また、自院での死亡統計にそれをどう活かすべきかを教えて頂きました。
 死亡診断書マニュアルの内容やICD-10(2013年版)第2巻の内容について読むときのポイントや死亡診断書の法的位置づけなどもわかりやすく説明して頂いたので、今後の業務に生かせる内容でした。
中級セミナー01
 死亡統計を作成する際、特に原死因選択のルールについては、管理士の皆さんも頭を悩ませている業務の1つではないでしょうか。
 私は、自分でICD-10(2013年版)第2巻を読んでいた時には「原死因選択のルールは1つ1つの例は理解できても、少し違うと迷う」という繰り返しでしたが、今回の講義で、選択ルール・修正ルールについても丁寧に解説してくださり、迷うことが減るだろうと思います。
 また、死因統計を作成するだけではなく、死亡診断書の書き方について医師への働きかけも管理士の役割として大切であることも再認識致しました。

講義名:診療情報データ活用論
講師:久保 博文 先生
 
 診療情報データ活用論では、疾病統計の再確認と作成方法・利用できるツールについて、また実際に作成されている統計の例を見ながら臨床現場での活用について学びました。
 現時点で自施設にどんなデータがあるか、その中で使いたい情報は何かを整理した上で、更にそれらでは抽出できないデータを蓄積し活用することが必要であることを再確認しました。
中級セミナー02
 基本的な関数の使い方、また、見せたいものによってそれぞれ適したグラフの選び方、使用するツールなど、すでにデータを活用されている方には復習的な内容となりましたが、まだデータを活用しきれていない私のような者にとっては、これから使ってみよう(これなら出来そう、まずはやってみるか)と思わせてくれる内容でした。
 データを活用しきれてはいませんが、すでにデータを作成し、報告しているものもあり、それについては、グラフの見せ方を変えてわかりやすい報告書にしていこうと思いました。
 また、実際に作成されている統計の例を見せて頂いたので、それを参考に同じ統計を作成し、院内で報告出来るようにしたいと思いました。
 これからのセミナーも楽しみにしております。

《生涯教育部より》 最後に参加者アンケートの一部をご紹介いたします。
・死因選択ルールは、やはり難しいと感じましたが、精度向上の為に管理士として取り組むべき 
 ことについて大変勉強になりました。ありがとうございました。
・原死因と直接死因の違いをうかがえ、自己理解がすっきりできました。現場と理論の温度差の
 説明に活かしていきます。
・自院で求められるデータは何かを考えながらできる分析から取り組んでいきたいと思います、
 ありがとうございました。
・データの抽出やグラフの作成を結構やっているので参考になりました。

単元以外のコメントとして
「テーマを見て参加したが、期待していた内容と違った」、「初級、中級の違いがわからない」と言ったコメントを時折頂きます。
 この点につきましては、案内と一緒に単元ごとのシラバスをホームページで公開しておりますので参加をご検討される際にはそちらをご確認下さい。
 また、『生涯教育セミナースケジュールとねらい(2018.8.8)』を公開しておりますので今後の参考にして頂ければ思います。

『生涯教育セミナー』は、診療情報管理士の卒後教育・生涯教育として会員の方々のご意見を参考にさせて頂きながら今後も取り組んで参ります。

【文責:久保】

生涯教育セミナー(初級)

2018.06.12 UP

生涯教育セミナー初級が下記の日程で開催されました。
20180512-01開催日時 :平成30年 5月 12日(土曜日)
場 所:北海道大学病院 会議室棟 症例検討室 
単 元:個人情報保護概論
単 元:診療記録概論
単 元:医療統計概論

今回も参加された方の参加記をご紹介します。

《生涯教育セミナー参加記:勤医協中央病院 佐藤 文》
個人情報保護概論  講師 山口 華代子 氏
 個人情報保護概論は、「個人情報の保護に関する法律」について「法の基本と改正の経緯」、「『医療・介護関係事業者における個人情報ガイダンス』から」、「実務の取扱」、「身近なヒヤリハットQ&A」の4つのパートで講義が行われました。
 ビッグデータのような個人データの「有用性を確保する」ための「匿名加工」、第三者提供における「トレーサビリティの確保」等、個人情報データの利活用に向け、いかに保護を強化するか、など改正の要点について学びました。
 医療・介護分野では、家族・遺族といえども第三者であることを基本とする、など「ガイダンス」のポイントが話されました。
 実務では、電話対応で「個人識別番号」はこちらからは伝えない、公開情報であっても利用する際には保護の対象、などもありがたい情報でした。講師の山口さんが、「いつも立ち戻ることのできる資料としてまとめておきたかった」と話されていた通り、まさに個人情報保護法AtoZといった内容でした。
20180512-02
診療記録概論  講師 初山 貴 氏
 シラバスに書かれていた、「電子カルテとなって、『診療録・診療に関する諸記録』においては、『様々な記録の編纂』や『多岐にわたる情報の格納』という状況に拍車がかかっている」という事にハッとさせられ、受講しました。
 今一度関連法令・法規から診療録・診療記録を見返してみることとして、医師法、医師法施行規則、保険医療機関及び保険医療養担当規則、医療法、医療法施行規則、と復習する機会を得ました。
 また、PHRなど院内の記録に留まらない情報の在り方や今後の医学教育と診療記録との関連、POS等診療記録の記載について学ぶべき課題など、今後を見通す視野を話していただきました。
20180512-03
医療統計概論  講師 西村 智嘉男 氏
 平均点との比較だけでは順番はわからない、データのばらつきが問題、平均が意味を持つにはデータが正規分布していること、データのばらつきの大きさを示すのが標準偏差、というように、「平均、正規分布、標準偏差」の3つに絞った統計の講義でした。
 自分の無知に臆することなく、入口へ向かっていける気がして、シラバスのとおり、統計アレルギー反応を発症しない60分間でした。
 専門学校で統計の講義もされている講師の「類まれなる」お話に、「はい、少しは勉強してみます」と頭を下げた次第です。
20180512-04
《生涯教育部より》
最後に参加者アンケートの一部をご紹介いたします。

・個人情報を全て理解して誰かに説明できるほど理解できませんでしたが、改めて学ばなければならないことが自分の中で整理出来たのでセミナーを聞けて良かったです。
・改正個人情報保護や、実際の病院業務で使える内容を教えていただきたいです。 診療現場でのヒヤリハットQ&Aが、とても参考になりました。
・私は専門学校を出てまだ数か月だったのですが、POSに関しては、教科書に軽くしか記載されてなかったので、今回少しでも知ることが出来たので良かったです。
・診療監査は行っていますが、本当の監査がどういうものなのか今後も勉強させて頂きたいです。
・医療統計概論が、すごく分かりやすかったです。業務に活用できる内容でした。
・内容を簡単に説明して頂いたので大学の頃疑問に思ったことが少し解決しました。違う内容の講義を聞いてみたいと思いました。

単元以外のコメント
・年間スケジュールを知りたいです。
解答:年間スケジュールは、6月の診療情報管理研究会総会にて報告承認の後ホームページにアップを考えております。
・参加証は集まったらなにになるのでしょうか?
解答:当研究会より修了証などを検討しております。

 今回も定員40名のところ49名の方に参加を頂きました。次回セミナーでもお会いできますことを願っております。

【文責:久保】

生涯教育セミナー(中級)

2018.05.24 UP

生涯教育セミナー中級が下記の日程で開催されました。

開催日時 :平成30年 2月 24日(土曜日)
場所:社会医療法人医仁会 中村記念病院 5階講堂
単元:がん登録演習   (10時00分~12時30分)
単元:コーディング演習 (14時00分~17時00分)
午前の『がん登録演習』は、参加された方の参加記をご紹介します。

《生涯教育セミナーに参加して:王子総合病院診療録管理センター 延藤雅仁》
 今回の生涯教育セミナーには平昌オリンピックで盛り上がっている中、17名の方々が参加されました。
 今回はがん登録演習(膵癌、腎癌症例)をグループワーク形式で行いました。4グループに分かれグループ毎に進行し解答を発表。その後模範解答をもとにした解説という流れでした。
 解剖図が記載された用紙も配布され、がんがどこまで浸潤しているのか、所属リンパ節への転移はどこまで進んでいるのかという点を理解することも今回のセミナーでのポイントになっていました。
がん登録02
 膵癌の症例は取扱い規約で記載されている病理診断結果からUICC TNM分類へ正しく変換できるかという点が重要でした。
 腎癌の症例は自施設における初回治療の範囲を正しく判断できるかという点が重要でした。また、左右の腎にがんが発生しているという重複癌症例であり左右それぞれが登録対象になるという点にも留意しなければいけない症例でした。
 どちらの症例も私にとってはなかなか難しいと感じる症例でしたが、グループ内で意見を出し合うことで解答を導くことができました。
 今回の症例でポイントとなっていたところは今後のがん登録業務に活かせる内容であり、このセミナーを通して私自身さらにがん登録に関する知識を深めることができたと思います。今回学んだことを活かし今後の業務に励んでいきたいです。

午後の部 《コーディング演習 中級編》
テーマ :「サマリ・手術記録・病理診断から読み取るコーディング」
 当日は、2月ということもあり寒く、雪のため道路事情も悪い中22名の方にご参加いただき、定刻通り14時に生涯教育部長 久保 博文の開催挨拶にてはじまりました。
 グループは参加者のコーディング歴を基本に5グループに分け、各グループで進行役、書記、発表者をきめ演習開始となりました。
 グループワーキングでは、様々な意見をディスカッションすることを目的に、次の5症例にて演習を行いました。

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① 右乳癌の手術目的入院
② 肺癌骨転移に対する放射線治療目的入院
③ 転移性脳腫瘍に対する開頭手術とガンマナイフ治療目的入院
④ 心房中隔欠損症や弁膜症の手術目的入院
⑤ 肝細胞癌の手術目的入院

 事前に症例配布していることから各自の解答を持ち寄り、各グループ内でディスカッションし進行役が活発な意見交換をまとめ解答用紙に記載して1グループ1症例ごと発表していただきました。
 最初に①②③症例をまとめて検討し、コーディング委員から解答解説をしました。その後15分間休憩をはさみ④⑤症例をグループ検討し委員から解答解説という形で行いました。

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 委員会解答の解説では、ICD-10(2003年版)第3巻索引からコードの導き方や、症例ごとの手術記録の読み取り方、病理診断報告書からのコーディングについて、解剖的な話を交えてスライドを使用し説明しました。参加者もメモをとりながら真剣に学習しておりました。

最後に参加者アンケートの結果を交えてご紹介いたします。

 参加者の内訳は、22名中11名が20歳代と半数を占め、コーディング歴については経験なしが4名、1年未満6名、2~5年が8名、5年以上が10名と、今回は5年未満の参加者が大半でした。
 症例ごとの難易度としてもっとも難しかったのは症例④の心房中隔欠損症で、心臓手術の略語や文章の量が多く症例を理解するまで時間がかかったことや解剖的なことが難しかったとの意見がありました。
 症例①では、乳腺症や皮弁うっ血のコーディングが難しかった。症例②では、溶接工肺のコードの引き方がわからなかったことやZコードをつけ忘れたなどの感想がありました。
 全体的満足度は、10段階のうち7~8が14名で10の充実が5名と高い満足度をいただくことができました。全体を通しての感想として、「はじめての参加だったが勉強になった」「グループワークでは自分のみつけることができないコードや病名がわかり勉強になった」「グループ演習は多くの事を学べて楽しく、情報交換もでき人脈も広がり有意義な時間をすごせました」など沢山のご意見をいただきました。
 今後希望することとしては、演習前にDrによる講義があると良い、解説に使用したスライド資料も欲しかったなどのご意見もいただきました。これらのアンケート結果を今後の生涯教育セミナーに活かしていきたいと思います。
 次回セミナーでもお会いできますことを願っております。

【文責:相川】

第151回北海道診療情報管理研究会学術集会(報告)

2018.04.09 UP

IMG_0414 平成30年3月10日(土)札幌市中央区の第一三共株式会社 札幌支店において「第151回北海道診療情報管理研究会学術大会」が開催されました。
 IMG_0428 当研究会中村博彦理事長の開会の挨拶の後、第一部講演講師の東京医科歯科大学大学院医療政策情報学分野教授 伏見清秀先生が座長の近藤保理事より紹介されました。
 「DPCデータを用いた医療機関と地域の評価の今後」と題して、前半は今年度のDPC改定について変更のあった項目の内容とその背景、今後の方向性についての説明など、後半は東京医科歯科大学附属病院で先生が取り組まれているクォリティ・マネジメント事例を紹介いただきました。
 平成30年度のDPC改定では、暫定調整係数や後発医薬品係数の廃止などがありましたが、
これらはいわば「予定通り」であると同時に今後は「病院指標(病院情報)」について、DPCデータの質の向上・分析力と説明力の向上を目的としながら「医療の質を評価できる」指標が議論されているとのことでした。
 また、ケースミックス分析による病院機能評価については『効率性指標』『複雑性指標』の意味合いを理解し、自施設においては傾向と将来にむけての方向性の議論に活用していく必要があることを指標の読み方と共に説明されました。

IMG_0434 後半は、東京医科歯科大学附属病院のクオリティ・マネジメント・センター(QMC)の活動事例が紹介されました。病院内における位置づけや目的に加え、質評価・医療安全・経営指標についての分析事例や指標のPDCAでの活用事例について具体的な活動内容を紹介いただき、参加者にとっては自施設での導入検討の大きなきっかけとなったのではないでしょうか。
 また、データ分析においては機械的な計測ができない部分での診療情報調査に診療情報管理士の活躍の機会がありそうですし、このような活動の副次的効果として「診療情報(診療録)の質の向上」が挙げられていたことは、活動が日常の業務と深く結びつくものであることを実感しました。
 IMG_0451 第二部講演は、海老名春代理事を座長に、国立研究医療法人 国立国際医療研究センターの須貝和則先生による「医療現場から見た診療報酬改定~診療情報管理士として改定を考える~」でした。
 4月からの改定を前に情報が逐次公表されている時期であり、どの施設でもその内容と意味、そして方向性を検討している最中と思われましたので、須貝先生の100枚を超えるプレゼン資料とご説明は、参加者にとって大変貴重なものでありました。
 新たに設定された加算についてはその意味合いのみならず、実際にどのような運用をイメージしているのか、国立国際医療研究センターでの検討内容まで説明いただきました。
 IMG_0454 また加算についてだけでなく、今回の改定には「医療機関の業務の効率化・合理化」や「診療報酬データの利活用」にむけた事項もあり、電子レセプトでのカタカナ併記や外保連提供のコードの記載などがそれにあたるとのことでした。
 この他にも看護関連の加算や医師事務作業補助体制加算の改定などに加え、情報通信技術(ICT)を活用した関係機関連携推進項目や各種係数の内容の確認とそれらの今後の方向性についてなど、まさに「今知りたいこと」が盛りだくさんの内容でしたので、参加者の多くは自施設でさっそく情報共有したことと思います。

【最後に】
 「3月は春」の東京からおいでいただいた先生方には、かなり寒い北海道だったことと思いますが中村理事長の挨拶にありましたように「タイムリー」な話題を濃厚にお話しいただけたことは北国の参加者を熱くしてくださいました。
 年度末のお忙しい時期に誠にありがとうございました。
 また、120超名の満席の参加者の皆様方にもご参加いただきありがとうございました。

【文責:古川】

第150回北海道診療情報管理研究会学術集会(報告及びアンケート結果)

2018.02.09 UP

 平成29年12月2日(土)に「第150回 北海道診療情報管理研究会学術集会」が株式会社モロオ本社(札幌市中央区北3条西15丁目1番地の50)にて開催されました。
 「会員発表」は二部構成で、学生による2演題を含む計10題の発表が行われました。

 学術集会は、北海道診療情報管理研究会の中村博彦理事長(中村記念病院理事長)の開会あいさつの後、第一部の5演題は久保博文理事(王子総合病院)、第二部の5演題は盛永剛理事(北海道がんセンター)がそれぞれ座長を務めました。

※今回のレポートは写真掲載がございません、予めご了承ください。

第一部(13:35-14:35)
1. 演題名:診療情報管理課および医療連携課による前方連携強化
  演 者:札幌中央病院 佐藤 舞、瓜生 智之
【内容】
 診療情報管理課のデータと地域連携課が保有するデータを分析活用し、より効率的な病診・病病連携をすることで経営に貢献する取組についての発表でした。


2.演題名:診療情報管理テキストⅢから見た求められる診療情報管理士像の変遷について
 演 者:北海道情報大学 伊藤 好花、高橋 文
【内容】
 平成29年7月より、診療情報管理士テキストが新カリキュラムのもと刷新され、これを期にテキストにおける診療情報管理士業務の変遷とテキスト自体の役割りの変遷、および求められる診療情報管理士の能力について調査した内容でした。


3.演題名:救急搬送患者の傷病者引継書病名と退院時病名についての検証
 演 者:王子総合病院 竹原 志織、久保 博文
【内容】
 傷病者引継書には、救急救命士により医療機関へ搬送されるまでの処置、情報や医療機関に搬送されたあとの医師の診断などが記載されています。傷病者引継書に記載された病名と退院時病名との一致率について、また診療時間内・時間外での一致率および不一致率をそれぞれ算出し比較検証した発表でありました。


4.演題名:北海道のDPC対象病院取組状況に関する調査
~機能評価係数Ⅱ保険診療指数における「病院情報の公表」~
  演 者:北海道情報大学 高橋 舞、 高橋 文
【内容】
 平成29年度より「病院情報の公開」への取組状況が保険診療指数として評価されることから、北海道のDPC対象病院の公表データを「分析力」「説明力」「質」の視点で独自の基準を設け評価した発表となりました。

5. 演題名:適正なバリアンス評価作成を目指して
  演 者:JA北海道厚生連 旭川厚生病院 千代 智代、木下 ゆかり、佐藤 寛剛
【内容】
 当該病院のクリニカルパス委員会内「小委員会」における活動報告があり、クリニカルパスの運用状況・バリアンスの分析と評価・バリアンスについての講習会開催など、診療情報管理士と病棟看護師による医療の質向上における協力状況がうかがえる発表でした。

第二部(15:00-16:00)
6. 演題名:診療情報管理士による感染対策への関わり
  演 者:王子総合病院 延藤 雅仁、久保 博文、三橋 隼也、小林 稔、成田 和希
【内容】
 感染管理認定看護師の業務負担の軽減と業務の効率化を図るためのシステム構築及びデータの利活用に診療情報管理士が具体的にどのように関与したかについての報告があり、ポイントは院内の薬剤データから対象の項目を抽出し、Accessソフトを用いたアンチバイオグラムを作製した点で、診療情報管理士の院内での活躍を知ることができる発表でありました。


7. 演題名:FileMakerを使用したNCD登録質向上への取り組み
  演 者:札幌南三条病院 高倉 絵美
【内容】
 診療情報管理士が入力している病歴管理システムにはNCD登録に必要な情報も多く含まれているため、FikeMakerで作製された外科手術台帳と統合することにより、誤入力の防止および手術台帳の未入力・誤入力の見つけ出しに有用な機能を実装できた報告となりました。


8. 演題名:当院における無線通信遅延およびその改善について
  演 者:昆 貴行
【内容】
 多くの医療機関では電子カルテをはじめとした医療機器類を稼動させるための無線LANが整備されており、深夜に通信遅延が発生したことから、病棟毎の電波強度の測定や院外からの電波の到達状況まで調査した報告となりました。対策についても検討され、費用対効果を考慮した改善索まで考案された興味深い報告となりました。

9. 演題名:DPCデータと電子カルテデータを使用した診療記録量的点検機能の実装
  演 者:北海道大学病院  初山 貴
【内容】
 診療情報管理士の主たる業務である診療記録の量的点検について、目視ではなく電子カルテのテンプレート機能を活用して診療記録の監査を行った報告となりました。

10. 演題名:BIツールを用いた院内がん登録データの品質管理
    演 者:北海道大学病院 本田 千晶、佐藤 由季、嶋田 ありさ、酒井 梓、
        木村 茜、成田 知穂、青山 恵里佳、初山 貴
【内容】
 病院で発生する膨大な医療情報の収集・分析・報告するための技術としてBIツールを活用し、院内がん登録の品質管理が可能かどうかについて検証した報告となりました。BIツールはQlilViewを用いて、データ抽出・インポート・グラフ作成等が行われていました。

【おわりに】
 当日はおよそ80名余りの会員の皆様方にご来場いただき、会員発表は大変盛況でありました。発表内容も多岐に渡り、他院の生の業務内容を直に知ることができる貴重な機会となりました。
 今回は、北海道診療情報管理研究会150回目という節目の研究会でもあり、次回も足を運んでいただけるような研究会であるよう努めなければ、と強く感じました。

[文責:高橋 文]

【第150回学術集会アンケート集計結果】
 学術集会参加者よりいただいたアンケート結果です。
○回答者(参加者)
 今回は回答率72.8%でした。参加者数が前回、前々回よりは少なく、一昨年の会員発表とはほ ぼ同じでした。
 年齢構成、性別構成はこれまでと同様で40~50代がやや少ない傾向となっています。
第150回アンケート1


○職種/業務
 
これまで同様、参加者の9割が事務員で多くが診療情報管理士でした。学生の会員発表もあったため、学生の参加がありました。
 参加者の日常携わる業務はDPC、点検登録、がん登録の上位3つはこれまで同様です
第150回アンケート2


○会員発表について
 
会員発表について、多くの参加者が演題数や時間配分についてちょうど良いとの回答でした。
 しかしながら、演題数や質問時間について、多いまたは長いという回答もやや出ております
第150回アンケート3


○会員発表の開催回数/開催時期
 
会員発表は毎年12月に開催しているが、参加者からは年1回以上の開催を望む声も少なからずありました。
 また、開催時期は現在の12月のほか、9月という意見も多くありました。
第150回アンケート4


○会員発表の優秀者選考と助成について/親睦会の開催について
 
優秀者選考と会員発表は賛成意見は多かったものの、分からないとする意見も多数ありました。
 親睦会の実施については、年1回の開催と不要とする意見で意見が分かれた結果となりました。
第150回アンケート5

生涯教育セミナー(初級)

2017.12.15 UP

生涯教育セミナー初級が下記の日程で開催されました。
開催日:平成29年11月18日(土曜日)
場 所:北農健保会館(特別会議室)
単元「DPCコーディング概論」(13:30~14:30)
単元「医療情報システム概論」(14:45~15:45)
単元「デジタルデータの基礎-拡張子と特性を理解する-」(16:00~16:30)

今回も参加された方の参加記をご紹介します。
《生涯教育セミナーに参加して:社会医療法人 鳩仁会 札幌中央病院 佐藤舞》

 前日に雪が降ったこともあり、当日は路面状況があまり良くない中での開催となりましたが、満員御礼53名の参加がありました。
全体

第1部「DPCコーディング概論」講師 宮津 志津子先生

 「疾病、障害および死因統計分類提要」(ICD-10第1巻)によるコーディングルールと、「DPC/PDPS傷病名コーディングテキスト」におけるルールについて理解を深め、それぞれのコーディングの違い、傷病名の選択ルールについて理解ができるようになることが講義の目標でした。
 ICD-10によるコーディングは、ほとんどの方が日常業務で行っているかと思いますが、DPCデータを登録する病院が増えている中、今一度、それぞれのルールを整理する機会になり、復習という意味でも大変勉強になりました。
 また、DPCデータの提出は、今後の診療報酬改定でも届け出対象病棟の拡大が予想されるので、DPCコーディング概論はDPC病院ではなくても診療情報管理士にとって欠かせない知識となっています。DPCコーディングの基本として「対象期間は入院期間であることから、退院後には変更しない」というルールがありますが、検体病理結果が退院後に出るなどの理由で、医師サマリーと退院時に決定した病名が違うことがあります。
 診療情報管理士の役割として、これらをきちんと区別して病名登録をしてくことは大変重要であり、当院でも見直さなければいけないと感じました。

dav

第2部「医療情報システム概論」 講師 盛永 剛先生

 電子カルテシステム・オーダリングシステム・部門システム等を統合して「医療情報システム」と呼ばれることが多く、これらのシステムを導入して運用している病院が多い昨今では、診療情報管理士にとっても深めなければいけない知識です。
 この講義では、「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」に沿った運用・管理を中心に学習をしました。電子化は進んでいる病院は多いと思いますが、ガイドラインをきちんと読めていないという方も多いのではないでしょうか。
 IT戦略の歩みを背景とし、よく聞く用語の整理、医療情報システムの問題点・課題、診療情報管理士としての関わり等を学ぶことができました。
 私はまだ紙カルテしか経験したことがなく、電子カルテに移行した場合のメリットばかりを考えがちでしたが、問題点や課題も学ぶことが出来たので、今後の運用計画に役立てることが出来そうです。
 院内にシステム専任者がいる・いないに関わらず、これからは診療情報管理士も医療情報システムの知識を深め、院内のシステム作りに寄与できるよう努めなければいけないと感じました。

dav

第3部「デジタルデータの基礎拡張子と特性を理解する」 講師 初山 貴先生

 普段からデジタルデータを扱うことは、診療情報管理業務にとっては欠かせないこととなっていますが、ファイルの拡張子やその特性をきちんと理解した上で使い分けているという方ばかりではないかと思います。
 私自身、10年間診療情報管理業務に携わってきたにも関わらず、これらを十分に理解をしていたとは言い難く、「なんとなく」使い分けていました。
 この講義では、その「なんとなく」をクリアにでき、「なるほど、そういうことだったのか」とこれまでの事象を紐付して理解することができました。
 業務でエクセル・テキストファイル、画像などのデジタルデータを扱うことは当たり前になっており、昨今では院内業務に限らず、厚労省等へ提出するデータもデジタルデータをオンラインで提出することが増えています。
 その中には、拡張子やファイルの特性を理解していないと、エラーで提出できないこともあり、今一度基礎を学べたことはとても有意義であったと感じています。特に、テキストファイルはDPCデータファイルや、全国がん登録ファイルとしても使用するので、診療情報管理士はその特性を理解しておくことは必須といえそうです。

dav

《参加された方のアンケートのコメントの一部をご紹介します。
・臨床医学→循環器分野について聞きたいです。
・いろいろ準備等ありがとうございました。
・ICDコーディングのセミナーお願いします。
・学ぶことが多く大変勉強になった。
・ほとんど毎回参加させて頂いておりますが、とても勉強になり有り難く思っております。

 今回は定員40名に対して50名以上の参加希望を頂きました、ありがとうございました。ご意見やご要望につきましては、今後のセミナーへ活かしていきたいと思います。

次回セミナーでまたお会いしましょう。
【担当理事:久保】

生涯教育セミナー(初級)

2017.10.10 UP

生涯教育セミナー初級が下記の日程で開催されました。
 開催日:2017(平成29)年7月15日(土)
 場 所:JA札幌厚生病院大講義室
 単 元:「コーディング演習(初級)」

 当日は外を歩いているだけで汗が流れるとても暑い日でしたが、16名の方が参加し和気あいあいとした雰囲気で行われました。
 はじめに[ICD第1巻「章ごとの注釈」-主傷病名の選択のための指針として-]の講義を受け、その後、ショートサマリを元にグループワークで解答を導き出す演習を行いました。

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ショートサマリの内容
 ①第Ⅱ章:新生物「主要病態が原発性癌で、治療が主に当該原発癌に対し行われた場合」2症例
 ②「入院目的が、新生物の術後の経過観察のための検査である場合」 1症例
 ③「部位が明示されない場合」 1症例
 ④「独立した(原発性)多部位の悪性新生物」 2症例
 ⑤第Ⅳ章:内分泌・栄養および代謝疾患「糖尿病:多発合併症を伴う糖尿病」 1症例

 4グループに分かれグループ毎に進行、記録、発表の担当者を決めた上で症例の検討を行い、全グループから解答を発表しました。コーディング歴が浅い参加者が多かったため、担当委員が各グループをサポートする予定でいましたが、始まってみると、各グループの経験者が中心となり、どのグループも活発な意見交換が行われておりました。
 ICD-10第3巻索引の引き方がわからないとの声には、委員が索引方法を教えるなど対応しながら、コーディングはおおむねできておりました。委員会解答は、症例内容・コーディングのポイント・ルールや病態の説明等を交えた解説で行いました。

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 寄せられたアンケートからセミナーの雰囲気や様子をご紹介します。
 
 参加者の内訳は、20歳代が10名と大半を占め、コーディング歴なしが7名で1年未満3名、2~4年の方が6名でした。全体の満足度については、充実している7名、満足している7名、消化不良2名、難易度については、難解だった1名、やや難解だった7名、適当である6名、簡単2名でした。
 感想の中には「わからないことが多く難しい印象でしたが、グループワークを通して皆さんの意見を聞けて楽しく学べました」や「実務経験が乏しく初級はとても良かった」という主催者側にとってはうれしい意見や、「講義の時間が短くしっかり考える間がなかったし、グループワークの時間も足りなかった」とのご指摘も頂きました。
 こちらにつきましては、次回への課題としたいと思います。グループワークが苦手との声も聞かれますが、普段接することがない他病院の診療情報管理士さんたちと意見交換することで新たな学びを感じ取っていただけたのではないかと思います。
 今回のご意見やご要望につきましては、次回セミナーへ活かしていきたいと思います。次回セミナーでまたお会いしましょう♪ 

【文責:浅沼、担当理事:宮津】

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