生涯教育セミナー(初級)
生涯教育セミナー初級が下記の日程で開催されました。
開催日:平成30年10月6日(土曜日)
場 所:北農健保会館(芭蕉)
単元「医療制度概論」(13:30~14:30)
単元「がん登録概論」(14:45~15:45)
単元「人体の基礎 -呼吸- 」(16:00~17:00)
参加された方の参加記をご紹介します。
《生涯教育セミナー参加記:北海道大学病院 医療支援課 診療録情報係 成田 知穂》
10月6日に開催された生涯教育セミナー初級に参加させて頂きました。
Ⅰ.「医療制度概論」 講師:北海道大学病院 初山理事(13:30~14:30)
日本の医療に関連する諸状況や、医療法、医療保険・診療報酬制度、高齢化に向けての対応、ビッグデータの利活用についてでした。
様々な題材の講義でしたが、わかりやすい解説で多くの参加者が問題や課題をより身近に感じられたと思います。医療制度や医療を取り巻く環境を把握することで、診療情報管理士として関わる業務の目的を理解することができます。
講師の初山さんがおっしゃっていたように、「与えられた業務に何となく取り組むのではなく、その目的を考える」という姿勢は、業務の質を高め、診療情報管理士としてのスキルアップに繋がっていくものだと感じました。多くの資料をいただいたので、これからの学習課題とし、より深い理解を目指します。
Ⅱ.「がん登録概論」 講師:王子総合病院 三橋理事(14:45~15:45)
それぞれのがん登録の特性や、がん登録に関係する法律体系、病期分類、がん登録の研修体制等、基礎的な部分を中心に講義をして頂きました。
がん登録初心者やこれから取り組まれる方でも、がん登録についてしっかり理解することができたのではないかと思います。
がん登録データを活用することで、がん医療の質の向上や対策の充実、専門的ながん医療を提供する医療機関の実態把握と、がん患者および家族等の医療機関の選択に役立つなど、多くのメリットがあります。そのために登録者はがん登録について基礎から理解し、ルールを守ってデータを蓄積していく必要があると感じました。
Ⅲ.「人体の基礎 -呼吸- 」 講師:王子総合病院 久保理事(16:00~17:00)
呼吸器の解剖生理を理解するという目標から、「肺の構造」、「肺のメカニズム(①換気の仕組み、②陰圧・陽圧)」、「ガス交換(①拡散、②ガス分圧)」、「換気量(肺胞換気量と死腔)」について講義をして頂きました。
診療情報管理士の教育課程には解剖・生理学もありますが、疾患中心のものが多く、まるで学生に戻ったかのような新鮮な気持ちで講義を受けることができました。
「肺のメカニズム(①換気の仕組み、②陰圧・陽圧)」では、注射器に風船を入れた小道具が登場したりと、楽しく、とてもわかりやすい講義でした。
生涯教育セミナーで今後も『人体の解剖・生理』の講義が取り入れられるようですので、今後もぜひ参加して解剖・生理への理解を深め、業務へと繋げていきたいです。
《生涯教育部より》 最後に参加者アンケートの一部をご紹介いたします。
○自分が行っている業務が「何のために?」「何か目的で?」と言う疑問を持ちつつ業務に携わりたいと強く感じました。
○知識として持ち合わせなければならない情報ですが、なかなか自分の中で理解できていない部分なので、少しでも理解できるように興味ある部分から調べていこうと思いました。
○e-Learningを利用しながら勉強していきたいと思いました。
○学校で学べたことの再確認を行うことが出来ました。肺炎での死亡率等も上がっていますし、今後も注目して学習していきたいと感じました。とても分かりやすく学習することが出来ました。ありがとうございました。
○体の基礎はとても分かりやすかったです。がん登録概論もすんなり頭に入ってきて分かりやすい内容でした。活用させてもらいたいと思います。
『生涯教育セミナー』は、診療情報管理士の卒後教育・生涯教育として会員の方々のご意見を参考にさせて頂きながら今後も取り組んで参ります。
次回セミナーでもお会いできますことを願っております。
【文責:久保】