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第155回北海道診療情報管理研究会学術集会(報告)

第155回北海道診療情報管理研究会学術集会が下記日程にて開催されました。
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2019年6月8日(土) 13時30分~17時00分
株式会社モロオ ANNEX-1 5階会議室
IMG_0709■第 1 部 講演
「診療情報管理士教育の現状と未来」
一般社団法人日本病院会 教育部部長 横堀 由喜子様

 令和最初の学術集会は、好天に恵まれ、YOSAKOIソーラン祭り、そして、サザンオールスターズLIVE TOUR2019で、札幌の人口密度がとても高い中での開催となりました。第1部は、
・診療情報管理士教育の現状
・ICD-11
・海外の情報(WHO-FIC,GHWC、GAC,IFHIMA)
・日本診療情報管理学会の取組み
・診療情報管理士の未来へ
の内容でご講演いただきました。

 診療情報管理士教育カリキュラム変更やICD-11導入を前に、この先、教育と実務はどのような道を進んでゆくのだろうと不安と妄想が膨らんでいる今日この頃ゆえ、世界の診療情報管理の現場を知る横堀先生のお話を直接うかがうことができたのは近い将来が少し見えてきたようで、大変貴重なお時間となりました。
 診療情報管理士の携わる業務は、施設や部署により多様化しており、ICD-11が「本」という物理的な形でなくなることで、よりイメージしにくく感じていました。
 しかし、すでに診療録管理から診療情報管理へ身近な部分は形を変えてきており、目線をちょっと変えれば、もっともな方向に進んでいるのだと安心する部分と、初めて知る部分と、たくさんのことを学ぶことができました。
 従来より、診療情報管理士は施設の縁の下の力持ち的存在であり、その都度様々な場面で活躍してきました。そのような意味でも、ICD-11実用化に向けて教育体制から準備をしていると理解し、これから認定を受けて医療現場に入ってこられる方々から新たな知識を得ることで、自己研鑽につなげたいと思っております。

IMG_0716■令和元年度 総会

IMG_0726■第 2 部 講演
「病理組織診断書を読むための基礎知識」
JA 北海道厚生連 札幌厚生病院 病理診断科 主任部長 後藤田 裕子先生

 第2部は、がん登録における5大がんを中心に、病理診断報告書を読み解く際の注意点の講義をしていただきました。がん登録実務者は、一部、日本独自およびがん登録特有ルールが含まれていることを認知し登録を行っています。
 今回、知っておくべき腫瘍学本来のルールを説明していただいたことで、病理診断報告書を正しく見ることのポイントを確認することができました。自分自身、組織形態や診断名など、登録に必要な部分だけを探りながら見ていることが多いように感じたので、あらためて、可能な限り所見欄も読み、そこから得られる情報をがん登録ルールに当てはめて理解することで、より正確な登録ができるようにならなければと思いました。
 今回配布していただいた資料は、基本的なポイントをまとめていただいたものなので、そのまま実務に活用させていただきます。
IMG_0697 ただ残念なことに、機材のアクシデントにより、ご用意いただいた講義用スライドを拝見することができませんでした。ぜひ、またの機会に後藤田先生の講義を拝聴したいです。生涯教育セミナーのご担当の方にお願い申し上げます。


北海道大学病院 医療支援課 診療録情報係
山口 華代子(担当理事 近藤)