HOME > 活動レポート > 生涯教育セミナー(初級)

生涯教育セミナー(初級)

生涯教育セミナー初級が下記の日程で開催されました。
20180512-01開催日時 :平成30年 5月 12日(土曜日)
場 所:北海道大学病院 会議室棟 症例検討室 
単 元:個人情報保護概論
単 元:診療記録概論
単 元:医療統計概論

今回も参加された方の参加記をご紹介します。

《生涯教育セミナー参加記:勤医協中央病院 佐藤 文》
個人情報保護概論  講師 山口 華代子 氏
 個人情報保護概論は、「個人情報の保護に関する法律」について「法の基本と改正の経緯」、「『医療・介護関係事業者における個人情報ガイダンス』から」、「実務の取扱」、「身近なヒヤリハットQ&A」の4つのパートで講義が行われました。
 ビッグデータのような個人データの「有用性を確保する」ための「匿名加工」、第三者提供における「トレーサビリティの確保」等、個人情報データの利活用に向け、いかに保護を強化するか、など改正の要点について学びました。
 医療・介護分野では、家族・遺族といえども第三者であることを基本とする、など「ガイダンス」のポイントが話されました。
 実務では、電話対応で「個人識別番号」はこちらからは伝えない、公開情報であっても利用する際には保護の対象、などもありがたい情報でした。講師の山口さんが、「いつも立ち戻ることのできる資料としてまとめておきたかった」と話されていた通り、まさに個人情報保護法AtoZといった内容でした。
20180512-02
診療記録概論  講師 初山 貴 氏
 シラバスに書かれていた、「電子カルテとなって、『診療録・診療に関する諸記録』においては、『様々な記録の編纂』や『多岐にわたる情報の格納』という状況に拍車がかかっている」という事にハッとさせられ、受講しました。
 今一度関連法令・法規から診療録・診療記録を見返してみることとして、医師法、医師法施行規則、保険医療機関及び保険医療養担当規則、医療法、医療法施行規則、と復習する機会を得ました。
 また、PHRなど院内の記録に留まらない情報の在り方や今後の医学教育と診療記録との関連、POS等診療記録の記載について学ぶべき課題など、今後を見通す視野を話していただきました。
20180512-03
医療統計概論  講師 西村 智嘉男 氏
 平均点との比較だけでは順番はわからない、データのばらつきが問題、平均が意味を持つにはデータが正規分布していること、データのばらつきの大きさを示すのが標準偏差、というように、「平均、正規分布、標準偏差」の3つに絞った統計の講義でした。
 自分の無知に臆することなく、入口へ向かっていける気がして、シラバスのとおり、統計アレルギー反応を発症しない60分間でした。
 専門学校で統計の講義もされている講師の「類まれなる」お話に、「はい、少しは勉強してみます」と頭を下げた次第です。
20180512-04
《生涯教育部より》
最後に参加者アンケートの一部をご紹介いたします。

・個人情報を全て理解して誰かに説明できるほど理解できませんでしたが、改めて学ばなければならないことが自分の中で整理出来たのでセミナーを聞けて良かったです。
・改正個人情報保護や、実際の病院業務で使える内容を教えていただきたいです。 診療現場でのヒヤリハットQ&Aが、とても参考になりました。
・私は専門学校を出てまだ数か月だったのですが、POSに関しては、教科書に軽くしか記載されてなかったので、今回少しでも知ることが出来たので良かったです。
・診療監査は行っていますが、本当の監査がどういうものなのか今後も勉強させて頂きたいです。
・医療統計概論が、すごく分かりやすかったです。業務に活用できる内容でした。
・内容を簡単に説明して頂いたので大学の頃疑問に思ったことが少し解決しました。違う内容の講義を聞いてみたいと思いました。

単元以外のコメント
・年間スケジュールを知りたいです。
解答:年間スケジュールは、6月の診療情報管理研究会総会にて報告承認の後ホームページにアップを考えております。
・参加証は集まったらなにになるのでしょうか?
解答:当研究会より修了証などを検討しております。

 今回も定員40名のところ49名の方に参加を頂きました。次回セミナーでもお会いできますことを願っております。

【文責:久保】