生涯教育セミナー(中級)
生涯教育セミナー中級が下記の日程で開催されました。
開催日:平成29年8月19日(土曜日)
場 所:北農健保会館(大会議室)
単元「がん登録品質管理」 (13:30~15:00)
単元「基礎医学:異常値の出るメカニズム」(15:15~16:45)
今回も参加された方の参加記をご紹介します。
《生涯教育セミナー(中級)に参加して:市立千歳市民病院 山川 怜》
第1部「がん登録品質管理」講師 初山 貴先生
がん登録業務の法的担保となる「がん登録等の推進に関する法律」「がん登録の実施に係る指針」を遵守した院内がん登録体制の構築の話しや院内がん登録の品質管理手法の理解、そして、QC (Quality Control:品質管理)手法に基づいた、BIツールを使用した院内がん登録データの品質管理チェック手法についての講義でした。
品質管理チェック手法の部分では、QC七つ道具の説明やノートパソコンを持参した参加者は、サンプルデータを使い短時間であったが、実際にBIツールで演習を行いました。
また、実際に病院で行っている使用例も紹介頂きました。
第2部「基礎医学:異常値の出るメカニズム」 講師 佐藤正幸 先生
- 疾病の原因
1) 遺伝子・染色体異常 ア. 遺伝子異常(変異) イ. 染色体異常
2) 加齢
ア. 萎縮と肥大・ 萎縮・ 肥大 イ. 変性 ウ. 細胞・組織の死(壊死とアポトーシス) 3) 腫瘍
4) 感染症
5) 免疫とアレルギー ア. 免疫 イ. アレルギー - 病態
疾病は、臓器などの形態的な変化や機能的な変化により、健康な状態から逸脱し、その逸脱が自覚的または他覚的に認識される状態であり、疾病をより深く知るためには、異常値が出ている状態(=恒常性)の破綻を知る必要があるとのことで、細胞の分化や遺伝子異常、免疫や抗体反応などの基礎的な話しを聞くことができました。
<感想>
当院の全国がん登録届出は、データをCSVファイルで抽出し、提出用のデータを診療情報管理士の目でエラーチェックする予定ですが、BIツールを使用しデータを可視化することは非常に有効であると感じました。
また、基礎医学の講義ではあまり聞きなれない言葉も出てきたが、サマリー病名からコーディングするだけではなく、疾病に至るまでの過程をカルテ内容を見て理解しコードで示せるよう、より一層知識を付けていきたいと思いました。
《参加された方のアンケートのコメント 一部》
・BIツールは、データ抽出が容易となるため面白いなと感じた。自院のデータを使用してみたい。
・普段検査結果を”異常値ではない”という目でしか見ておらずその仕組みまで考えることはないので、大変面白く聴かせて頂きました。
ご参加頂いた皆様ありがとうございました。
【編集:久保】