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第139回北海道診療情報管理研究会学術集会(報告)

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 平成26年12月20日(土)に「第139回北海道診療情報管理研究会」が札幌市中央区のほくたけビル9F会議室にて開催され、開会の挨拶が当研究会中村博彦会長より行われました。
 今回は約70名の出席があり、第Ⅰ部は「会員発表」として6演題の発表、第Ⅱ部は「発表のテーマを見つける」と題してシンポジウムが行われました。

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 Ⅰ部の第1席目は、「院内がん登録と高齢者人口との関連性について」と題しまして王子総合病院 診療録管理センターの三橋隼也さんより発表がありました。
 王子総合病院の診療圏において、高齢者人口が増加の一途を辿っており、その高齢者人口とがん登録数の増加の関連性についての報告となりました。

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 第2席目は「当院における紹介がん患者の2次医療圏別調査」と題しまして、市立函館病院 診療情報管理室の蛯子直樹さんの発表がありました。
 院内がん登録データから言える2次医療圏内の拠点病院としての責務などについての報告でした。

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 第3席目は、「当院におけるDPC精度向上のための取り組み~DPC委員会を通じて~」と題しまして、苫小牧東病院 診療情報管理室の白髪真美さんの発表がありました。
 自院のDPC委員会の運用を見直すことにより、病院指標公開に向けてのデータ作成において、院内のコミュニケーションの円滑化など、様々な効果があったとの報告となりました。

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 第4席目は「統合型医用文書管理システム導入の取り組み」と題しまして北海道大学病院 診療録管理室の斎藤恵里佳さんが発表されました。
 医療情報システムのリプレースに合わせて文書関連を見直し電子化したことで、ステータス管理が可能となり、コンプライアンスが向上した、との報告でした。

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 第5席目は「病院情報におけるスマートデバイス」活用事例」と題しまして、名寄市立総合病院 診療情報管理室の昆貴行さんの発表でした。
 デジタルカメラで撮影した画像を低価格であるスマートデバイスを活用してセキュリティレベルを低下させることなくシステムへ取り込み利便性の向上が図られた、という報告でした。

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 第6席目は、「ハイブリット型診療情報管理システム導入の取り組み」と題しまして、北海道大学病院 診療録管理室の初山貴さんより発表がありました。
 医療情報システムのリプレースにより、病歴・がん登録・DPC分析の同一ベンダーハイブリット型診療情報管理システムを導入したことにより、保守、メンテナンスが行え、正確な情報を容易に蓄積できることから、QI指標が作成しやすくなった、との報告でした。

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=シンポジウム 「発表のテーマを見つける-多面的思考の進め」=
 1人目のシンポジストは王子総合病院の久保博文様で発表は『テーマ』。問題点を見つけることから始まり、「重要であること」「興味が持てること」「実施可能であること」「新味があること」「実施可能であること」の5項目が原点であることが自身の演題発表の経験を交えて話されました。

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 2人目のシンポジストは北海道厚生病院の鈴木淳様で、常に発表するテーマをもって仕事に臨んでおり、自身のモチベーション保つ方法でもある、と話されました。

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 3人目のシンポジストは北海道大学病院の初山貴様で『発表』はアウトプットであり
常日頃問題点を見つける習慣が大事である、と話されました。

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 シンポジウムは旭川医科大学 大井晃治座長により活発な討議となり、フロアの皆様、シンポジスト、ともに熱く意見を交わしたシンポジウムとなりました。
 研究会後すぐに業務に活かされて行く内容となったのではないでしょうか。

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 シンポジウム終了後は、第1部で発表された6名の皆様に中村会長よりひとり一人へ日頃の業務への取り組みを讃えて表彰状が贈られ、今回の研究会は終了となりました。

【最後に】
 今回は会員様が日常の業務からのテーマで発表されたので、参加者の皆様もとても身近に感じられた内容であったかと思われます。
 今回の研究会を機に、演題発表へのきっかけとなれば幸いです。
お忙しい中、発表の準備してくださいました6名の皆様、シンポジスト、座長の方々には深く感
謝いたします。
 ご出席いただいた皆様方におかれましても週末のお忙しいときにも関わらず、研究会へご参加いただきまして、ありがとうございました。
 またのご参加を役員一同心よりお待ちしております。

文責:谷川