活動レポート

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生涯教育セミナー(初級)

2016.12.02 UP

 セミナータイトル 今年度より新事業として開催されることになりました生涯教育セミナーがスタートし、 ファーストステージ(初級)の2回目が下記の日程で開催されました。

 開催日:平成28年11月26日(土曜日)
 場 所:北海道大学病院 会議室棟 症例検討室1・2
 単元「がん登録概論」 (10:00~11:00)
 単元「クリニカルパス概論」(11:10~12:10)

 第1部は北海道大学病院の初山貴理事よりがん登録概論について、第2部は王子総合病院久保博文理事よりクリニカルパス概論に関する講義が行われました。
 生涯セミナー初級(がん登録) がん登録概論では、がん登録等の推進に関する法律を始め、2016年1月より始まった全国がん登録に関する内容、がん登録に関する研修会についての情報等もあり参加者の皆様にとっては大変参考になる内容だったのではないでしょうか。
 また、がん登録の目的には罹患率の把握とともにがん患者やその家族へ情報を還元するという目的も重要であるということはがん登録を行ううえで意識しなければいけない点であるとのことでした。
 生涯セミナー初級(クリパス) クリニカルパス概論では、クリニカルパスの定義や用語の説明、メリットなど、クリニカルパスの基礎となる部分に関してお話しいただきました。
 クリニカルパスは使用するということだけではなく、評価・改善を行っていくことで医療の質の向上に繋がるとのことでした。
 また、フロアより自院のクリニカルパスに関わるためのきっかけとしてはまずどのようなことから取りかかれば良いのかとの質問に対し、まずはクリニカルパスが自院でどの程度使用されているのか、どのような内容のクリニカルパスなのかということを把握することから始めると良いのではないかとおっしゃっていました。
 クリニカルパスに携わっている方はもちろん、携わっていない方にとっても理解しやすい内容でした。

【文責 三橋】

第146回北海道診療情報管理研究会学術集会(報告)

2016.11.09 UP

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 平成28年9月10日(土)に「第146回北海道診療情報管理研究会」が株式会社モロオ ANNEX-1にて開催されました。
 今回は第一部にて講演が行われ、第二部は事例紹介の後にグループディスカッションが行われました。

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 第一部の講演は「『型』に基づくカルテの書き方と『型』を無視する医師のココロ」と題して北海道勤医協札幌病院副院長 佐藤健太様より講演がありました。
 医師の立場から「医師にとってのカルテ」「基本の『型』」「応用の『型』」「カルテの書かせ方」と基本から応用まで多岐に渡る内容の講演であり、日々診療記録をチェックする診療情報管理士にとって、大変参考になる内容となりました。
 また、『SOAPの「基本の型」と型に沿った記載例』が掲載された資料が配布され、業務に役立つ貴重な資料となりました。

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 第二部の事例紹介は「当院の医療の質の向上に向けた取り組みついて」と題して、旭川赤十字病院 医療秘書課 医療質管理係長の山田浩貴様より事例紹介がありました。
 院内における臨床指標(CI)に関する取り組みの歴史から現在の体制や活動、また更なる質向上に向けた対応などに関する事例紹介となり、まだ臨床指標(CI)に取り組んでいない施設にとっては大変役立つ内容であったかと思います。

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 事例紹介の後は、「病院指標の公表をひかえて」をテーマに1グループ約10名前後でのディスカッションが行われました。各施設のホームページ等で公開を控えている「DPCデータに基づく病院情報の公開」を中心にディスカッションが行われましたが、真剣な表情で取り組んでいた会員の皆様の顔がとても印象的でした。
 研究会では久しぶりのグループディスカッションであったため、テーマに沿った内容はもちろんでしたが、日々の業務についての話なども聞くことができ、会員同士の交流としても良いグループディスカッションとなったのでは、と感じました。

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【最後に】
 お忙しい中、ご講演頂きました佐藤様、山田様、貴重なご講演及び事例紹介をありがとうございました。また出席頂いた会員の皆様方におかれましても、お忙しいところご参加いただき、ありがとうございました。
 またのご参加を役員一同心よりお待ちしております。

【文責:盛永】

生涯教育セミナーファーストステージ【初級】(報告)

2016.09.09 UP

 今年度より新事業として開催されることになりました生涯教育セミナーがスタートし、 ファーストステージ(初級)が下記の日程で開催されました。
 開催日:平成28年7月23日(土曜日)
 場 所:JA札幌厚生病院大講堂(本館2階)
 単元「コーディング概論」 (13:00~14:30)
 単元「コーディング演習」 (14:45~16:45)

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(Ⅰ)単元「コーディング概論」は、参加者47名、講師は当研究会副理事長倉部直子先生でした。診療情報管理とICD疾病コーディングデータの活用の概要や、疾病統計に使用される主傷病名の定義・ICDコーディングのためのガイドラインやルールを、ICD-10第1巻からの例や実際の症例(ショートサマリー)を交えたわかりやすい講義でした。
 情報の活用の説明からは、診療情報管理では国際的スタンダードであるWHOのICDルールに従ったコーディングを実施することによって、精度の高い標準的な情報として活用の範囲を広げることを再認識しました。また一方では、ICDは日本独自のルールをもとに診療報酬(DPC)にも転用されていますが、その分析やベンチマークにおいてもICDの視点を持つことが、その精度維持のためには必要であると感じました。
 参加された方々はメモを取りながら熱心に受講され、「改めて勉強できてよかった」「日常でDPCコーディングも行っているため、ICD-10との違いを感じた」「実際によくある内容についてとても勉強になった」などの感想が寄せられました。

(Ⅱ)単元「コーディング演習」は、参加者44名、コーディング演習班が担当しました。前年度まで開催されていました疾病コーディングセミナーが、単元「コーディング演習」として開催されることになりました。今回は、「コーディング概論」の講義内容から出題された6症例についてでした。
 1症例目は疑わしい病態、2症例目は2型糖尿病の多発合併症、3症例目は独立した(原発性)多部位の悪性新生物、4症例目は疾病の外因コーディング、5症例目は急性および慢性の病態、6症例目は処置後および合併症について、参加者に1症例ずつ演習して頂き、その後、解答・解説を行いました。“少し難しかった”“もっと勉強したい”という感想が寄せられました。
 また、「解説の情報量が多くメモしきれなかった。資料が欲しい。」などのご意見もありました。今後、参加者の皆様のご意見・ご感想をもとに、「役に立つコーディング演習」を行っていきたいと思っております。
(文責 湯野)

第145回北海道診療情報管理研究会学術集会(報告)

2016.07.01 UP

第145回 平成28年6月11日(土)に「第145回北海道診療情報管理研究会学術集会」が株式会社モロオ ANNEX-1にて開催されました。今回は150名以上が参加し、研究会への関心の高さが伺えました。
 第145回 第1部、第2部は川崎医療福祉大学 医療マネジメント学部 医療情報学科 准教授 阿南 誠 様より講演頂きました。
 座長の中村理事長よりご略歴紹介の際に「Mr.管理士」と紹介された後、「診療情報管理士の業務と今後の期待」というテーマで第1部がスタートしました。
 まず始めに今年の10月に東京で第18回IFHIMA国際大会が開催されることもあり、IFHIMAに関するお話がありました。カナダで開催されたIFHIMAについて写真を交えながら説明して頂きました。
 カナダのコメディアンの方とお話されている写真もあり笑顔の阿南さんが印象的でした。第18回IFHIMA国際大会にぜひ多くの方々の参加をお待ちしておりますとのことでした。
 次に、阿南さんご自身が診療情報管理士になるまでの経緯についてのお話しがあり、その内容に当時働いていた職場でそろばんを使っていた時もあったとのことを聞いてビックリ!しました。しかし、その後すぐに関数電卓を職場へ広めそろばんを使用する人はいなくなったそうです。
 診療情報管理士の歴史についてもお話しがあり、日本の診療情報管理を開拓した方々のお話を聞いた時には今自分が診療情報管理士として働けているのもそのような方々がいたおかげなのだと実感しました。

第145回 また、海外で診療情報を管理している方々と交流されていた際の写真やお話も紹介して頂きソウル、ミラノ、ヴェネツィアに行った際のお話は普段聞くことのできない貴重な内容でした。
 これからの診療情報管理士に求められることは全体を俯瞰できる人材とグローバルなスキルをもった人材とのことでした。いつか私も海外の管理士に会って交流してみたいです。
 さらにこれから診療情報管理業務の多様化、拡大化に伴い情報の精度に対する要求が高くなるのではないかと述べられており診療情報管理士としての責任の重さを改めて意識することができました。 
 第145回 第2部は引き続き「DPCコーディングとコーディングテキストの改訂について」というテーマで講演がありました。現在のコーディングテキストが完成されるまでに支払側や医療側等、様々な意見が集約され作成されたとのことでした。
 また、DPCコーディングにおける注意点も聞くことができ実践に役立てられる大変参考になるお話でした。やはりアップコーディングについては改めて注意しなければいけないポイントだと思いました。
 コーディングテキストについては原疾患主義の考え方や急性期ではない患者の取り扱い等、まだ検討しなければいけない課題があるとのことですが、そのような課題が解決されることを期待しつつ、今後の動向に注目していきたいです。
 第145回 第3部は2016年1月より施行された全国がん登録制度に伴い「全国がん登録の仕組みと登録」をテーマに国立病院機構 北海道がんセンター がん登録室 登録係長 齊藤 真美 様より講演がありました。
 がん登録の基本である届出の対象になるがんに関する内容を始め、登録項目の定義、登録する際の注意点など具体的に説明して頂き全国がん登録を行う際に役立てられる情報ばかりでした。また、北海道のがん登録に関する課題としてDCN(死亡情報で初めて登録室が把握した患者)割合が高いため精度向上が求められるとのことでした。
 私も院内がん登録業務を行っているため、改めて精度に関し意識して登録を進めていこうと思いました。法制化となりより一層登録精度が求められる中、大変参考になった講演でした。
 今回の研究会で得た知識を踏まえ改めて診療情報管理士としての業務に取り組んでいきたいと思います。
 第145回 最後にお忙しい中、ご講演頂きました阿南様、齋藤様、貴重なご講演をありがとうございました。また、企画された研究会理事の方々、ありがとうございました。

【文責:王子総合病院 延藤雅仁】

第144回北海道診療情報管理研究会学術集会(報告)

2016.06.06 UP

IMG_0020 平成28年3月12日(土)に「第144回北海道診療情報管理研究会」が札幌中央区の第一三共株式会社札幌支店3階にて開催されました。
 今回はDPCデータ利用とICD-10改正についての2講演行われ、熱心に聞き入る参加者の皆様がとても印象的でした。 IMG_0027 第1部の講演は「DPCデータを利用した経営支援の重要性」と題して、メディカル・データビション株式会社 谷道行康様より講演がありました。
 メディカル・データビジョン株式会社では、病院向け経営支援システムをリリースしており、実際のデータを活用した経営支援の視点は参考になる内容ばかりで、自院や他院の状況を客観的に把握し情報発信することの重要性が述べられました。
IMG_0029 また「機械でできることは機械に任せ、人は人にしかできないことに専念することをおススメします」という言葉は、紹介された他院の質向上に向けた取り組み事例とともに、今後どのように取り組んでいくべきか、と考える良いきっかけになったのではないでしょうか。IMG_0036 第2部の講演は、「ICD-10 2013年改正‐変更のポイント‐」と題して、当研究会の副理事長でもある、倉部直子様の講演となりました。 ICD改定の歴史から始まり、今回のICD-10(2013年版)の主な変更点を詳細に説明していただきました。IMG_0049 ICD-10(2013年版)の導入については、過去データとの整合性やDPCへの対応などを含め、院内で十分に検討を行う必要があると考えますので、いつ導入しても良いように少しずつ準備を進めていくべきと感じました。
 また現在準備が進められているICD-11の現状についても説明が行われ、今後の動向について注目すべき事項でありました。

【最後に】
 お忙しい中、ご講演頂きました谷道様、倉部様、貴重なご講演をありがとうございました。
また、ご出席頂いた会員の皆様方におかれましても年度末のお忙しいときにも関わらず、 研究会へご参加いただき、ありがとうございました。
 またのご参加を役員一同心よりお待ちしております。
【文責:盛永】

第143回北海道診療情報管理研究会学術集会(報告)

2016.02.09 UP

1  平成27年12月12日(土)に「第143回北海道診療情報管理研究会」が札幌市中央区の(株)ほくやく ほくたけビル9F会議室にて開催されました。 2  今回の学術集会は「会員発表」を中心に行い、第1部・第2部合わせて計10演題となり、例年よりも演題数が多く、また参加人数も約130名と多かったため、会員の皆様の関心の高さがうかがえました。まず、第1部では5演題の発表が行われました。 3 演題名:北海道の医療機関のセカンドオピニオン対応状況に関する患者視点に立った調査 発表者:北海道情報大学 経営情報学部 医療情報学科 船越幻夢さん 患者の視点から、ウェブサイト上に公開されている医療機関のセカンドオピニオン対応状況を評価した試みが発表されました。 4 演題名:院内がん登録から見た北海道、東京および全国の乳がん治療状況の比較検討 発表者:北海道情報大学 経営情報学部 医療情報学科 宮崎耀さん 現在公開されている、院内がん登録の集計情報から乳がん治療における違いを明らかにするため比較検討を行った発表でありました。 5 演題名:DPCコーディング委員会WGの取組について 発表者:JA北海道厚生連 帯広厚生病院 医事課 中野晋太郎さん DPC制度に関する理解や各診療科分析を行うため、DPCコーディング委員会WGを新設し、そのWGの取り組みと効果についての発表となりました。 6 演題名:診療録管理体制加算1における退院時要約の早期完成に向けた取り組み 発表者:市立函館病院 医事課 診療情報管理室 木村忠司さん 退院時要約の作成について退院後14日以内の完成率を90%以上維持するための取り組みと現状の課題についての発表が行われました。 7 演題名:DPCコーディング勉強会の効果について 発表者:JA北海道厚生連 札幌厚生病院 医療情報課 土屋亮さん 北海道厚生連の3施設によるDPCコーディング勉強会を開催し、参加者のアンケート結果を元に、勉強会を開催した効果についての発表となりました。  第1部は、北海道情報大学の学生発表が2演題あり、公開されている情報用いての調査や検証を行った発表となりました。  DPC関連や退院時要約作成についての取り組みについては、今後取り組みを検討している施設にとって参考になる内容であったかと思います。  休憩の後、第2部が行われ5演題の発表がありました。 8 演題名:診療情報管理士による褥瘡対策支援への取り組み 発表者:王子総合病院 診療録管理センター 延藤雅仁さん 診療情報管理士という立場から褥瘡対策を支援するため、褥瘡危険因子評価票未作成リストを作成し、皮膚・排泄ケア認定看護師へ提供することで評価率の向上に繋がった、との発表でありました。 9 演題名:診療情報管理課における診療情報の蓄積と活用 発表者:札幌中央病院 診療情報管理課 佐藤舞さん 診療情報の蓄積と活用を目的とし、自院で構築された「診療情報管理課データベース」の運用や効果、また現状の課題についての発表となりました。 10 演題名:電子カルテ導入後の退院時要約一元管理の現状と課題 発表者:旭川医科大学病院 経営企画課 鳴海彩香さん 新しく導入された医療文書支援システムを用いて、退院時要約作成における新しい管理方法の検討を行い、円滑な管理体制の構築が図れた、との発表でありました。 11 演題名:がん登録の当院独自の品質管理項目に関しての検証 発表者:北海道大学病院 医療支援課 診療情報管理室 横山瑠奈さん 3年間のがん登録症例を用いて、どのような登録ミスがどの程度あったかを確認し、登録時に必要なチェック項目を検討した取り組みが発表されました。 12 演題名:苫小牧市の救急医療体制のバランスに関する一考察‐傷病者引継書情報からの検証‐ 発表者:王子総合病院 診療録管理センター 久保博文さん 救急車搬送患者の傷病者引継書のデータをGIS(地理情報システム)へプロットすることで、視覚的に検討を行った発表となりました。  第2部では、褥瘡対策支援や院内の運用整備、情報の分析・活用といった発表でありましたが、第1部と同様に取り組みやその成果は参考になり、出席した会員の皆様が真剣にメモを取っている姿がとても印象的でした。 13 全ての演題発表終了後に、発表された10名の皆様に中村会長より表彰状が贈られました。

【最後に】
 例年12月の当研究会は会員発表を行っていますが、今回は学生発表2演題を含む10演題と演題数が多く、また演題内容もタイムリーな内容が多かったため、例年以上に活気に溢れた会員発表となりました。今回の会員発表も会員の皆様にとって、とても充実した会員発表となったのではないかと思います。
 次回の会員発表も充実したものとなるよう、多数の演題登録やご出席をお願いいたします。  お忙しい中、発表の準備をしてくださいました10名の皆様には深く感謝いたします。
 ご出席していただいた会員の皆様方におかれましても年末のお忙しいときにも関わらず、研究会へご参加いただき、ありがとうございました。
 またのご参加を役員一同心よりお待ちしております。
【文責:盛永】

平成27年度第1回がん登録セミナー(報告)

2016.01.30 UP

IMG_2788  本年度第1回目のがん登録セミナーが平成27年12月5日(土)に札幌市内の北濃健保会館で開催され、22名の参加がありました。  今回のセミナーは、BI(Business Intelligence)ツールのひとつであるQlik Viewでがん登録データを使用すると、どのような分析ができるかについて解説を行いました。  当日、参加者には実際に操作方法を学べるようにPCを持参していただいて演習形式で進めていきました。  主な内容としては、はじめにBIツールの概要について説明を行い、その後,実際にPCでQlik Viewの操作を行いながら、院内がん登録全国集計の公表データを使用した分析と標準登録様式を使用した自院分析についての解説を行い、最後にQlik senceについての説明を行いました。 IMG_2790  途中で操作に苦慮する場面もありましたが、参加者同士で助け合っている姿も見られ、皆さんとても熱心に取り組まれていました。  今回のセミナーで学んだ知識を自院へ持ち帰って、日常業務で活用していただければ幸いです。当日,参加された皆様お疲れ様でした。
【文責:三橋】

生涯教育セミナー プレ開催中級(報告)

2016.01.30 UP

中級-1  「生涯教育セミナー初級編(平成27年8月29日(土)開催)」に引き続き、平成27年11月28日(土)に「生涯教育セミナー中級編」を北海道大学病院会議室棟症例検討室1・2において開催いたしました。  前日の天気予報では荒れ模様でしたが、当日は交通機関の影響も無く無事開催することが出来き、50名の方に参加(参加申し込み55名)頂きました。  「生涯教育セミナー中級編」は、予定していた①医療管理・事務総論 ②医療統計 ③診療情報データ活用論に加えて、上級編のプロローグ的な講義として④診療データの活用方法―BCCの作り方―を4名の診療情報管理士にそれぞれ講義をお願いいたしました。 中級-2 『医療管理・事務総論』  講師の近藤 保(札幌共立五輪橋病院)理事には、医療事務部門の行っている業務概要全般(公的に提出・報告義務のある書類、病院会計など)について講義していただきました。  診療情報管理士が必要な情報をデータベース化しておくことで迅速に対応が可能なものもあり、診療情報管理士としてこれら業務にどう関与していくかについても考える機会となりました。 中級-3 『医療統計』  講師の初山 貴(北海道大学病院)理事には、私たち診療情報管理士が日々扱っている疾病統計などの具体例を基にしながら統計学の理論などについて講義していただきました。  統計学は、用語が難しく奥も深いため容易に習得できるものではないですが、わかりやすく理解しやすい資料を作成していただきました。資料作成にはご苦労されたと思います。これからの統計作成業務や自己学習にも活用できる参考資料やおすすめサイトの紹介もしていただきました。 中級-4 『診療情報データ活用論』  講師の久保博文(王子総合病院)理事には、情報をインプットして完結するのではなく、インプットされた情報を活用するアウトプットも大変重要であり、診療情報を基にした疾病統計作成について、実際の事例や経験から具体的に講義していただきました。  「疾病統計作成方法」として、①使用する道具(ツール)②表現方法(見せ方)、③作り方のポイントについてもお話しいただきました。そして、課内みんなで取り組むことで各々がスキルを自分のものにすることができるなど、「まずは作成しよう疾病統計」と励ましを受けた講義だったと思います。 中級-5 『診療データの活用方法―BSCの作り方』  昨年まで当研究会の理事として活躍して頂き、現在は産業医科大学病院医療情報部診療情報監査室室長である本野勝己さんに講義をお願いいたしました。  上級編のプロローグとして、BSC(バランススコアカード)について、SWOT分析やSWOTを応用したTOWS分析の具体的な方法を架空の病院を例に挙げての講義でした。 50名の方にアンケートにご協力頂きました。 ご意見ご要望もたくさんいただきました。まだまだ改善の余地があると思っています。 今後も会員の皆様のご意見も参考に次年度からの事業に結び付けていきたいと考えております。 皆さまのご参加を役員一同心よりお待ちしております。 文責:宮津

平成27年度第2回疾病コーディングセミナー

2016.01.30 UP

 本年第2回目のコーディングセミナーを平成27年10月31日(土)(13:30~16:00)に札幌厚生病院にて開催いたしました。

 この日、世間ではハロウインで盛り上がっている中、最終的には21名に参加いただきました。
 コーディング演習を主体とした内容にニーズがどれだけあるのか不安もありましたが、募集期間が短いにもかかわらず、 約半数が前回出席者というリピーターに支えられての開催となりました。

 今回は、コーディング時の見落としがちな点や詳細コーディングの着眼点を中心とし、「診療記録から読み取るコーディング」をテーマに、サマリおよび手術、病理レポートを含めた7症例を各個人で演習を行ってもらいました。
 新生物や合併症、二重分類等、普段体験しない分野(章)もあったかと思いますが、皆さん熱心に参加され、休憩時間やセミナー修了後も多数の質疑や相談を受け、参加者と一緒に学習出来たことを委員一同嬉しく思います。

 統計活用のためにはデータの精度が課題です。コーディング業務における実際の場面では、サマリ以外の診療記録も確認や、コード変換のための情報収集、病態理解による分類への分別、もともとの診療記録が充実しているかなどコーディングテクニック以外にも様々な要素が精度を高めるために必要となります。また、臨床現場で体感する機会も少ない中で、書面から理解するというのは大変な労力を伴い、日々苦労しているのではないでしょうか。

 セミナーでは、実務が少しでも楽に、そして充実出来るよう一緒に学習する機会を設けて行きたいと思いますので、みなさん一緒にがんばりましょう。
 今後ともよろしくお願いいたします。

【文責:近藤】

第142回北海道診療情報管理研究会学術集会(報告)

2015.11.05 UP

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平成27年9月5日(土)、モロオANEEX-1ビルの会議室をお借りし、第142回学術集会を開催いたしました。今回は10月より施行される医療事故調査報告制度をメインテーマに2名の講師をお招きしての講演でした。
 当日の参加者は計71名でしたが、診療情報管理士はもとより、病院長や医療安全管理者、事務管理職など医療安全対策に関わる関係者も多数参加されておりました。

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 第一部の講演は「医療事故調査制度と病院の対応」についてJA北海道厚生連コンプライアンス・リスク統括部長の五十嵐秀彦氏にご講演をいただきました。
 法律用語は非常に言い回しが独特で、ましてや医療事故という非常に解釈の難しい領域ではりますが、大変分かりやすくお話をしてくださいました。
 医療法改正に至る経緯や制度施行に係る検討会の議論の経過など、実際に傍聴に行き見聞きした様子も交えて説明いただき、医療事故調査制度の一つ一つの文言が、どのような目的で、どのような意図を含んで文面化されたか、そうした背景を知り、より理解を深めることができました。
 また、この制度運用にあたって、どこに気を付け対応していくべきかポイントを押さえて解説いただき、この制度が非常にセンシティブなものであると感じました。
 五十嵐氏の講演は非常にテンポよく軽快な口調で、みな引き込まれるように聞き入っていました。

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 第二部の講演は「医療紛争事案で学ぶリスクマネジメント」について弁護士法人 佐々木総合法律事務所所属の弁護士・医師のダブルライセンスをお持ちの福田知洋先生にご講演をいただきました。
 福田氏は実際の医療紛争事例から医療事故調査制度をアプローチしていただきました。
 医療紛争は減少傾向にあったものの、ここ1~2年はまた増加傾向にあるとのことですが、背景としては患者側の権利意識が強くなっている事もさることながら医療過誤とは呼べない案件もたくさん出てきているとのことでした。
 事例の説明では、やはり診療記録の証拠能力が非常に高く、また高いが故にしっかりとした記録でなければ医療側にとって非常に不利になるものであると再認識致しました。診療記録の改ざん事例も紹介いただきましたが、記録の改ざんは医療側に何らメリットがないことを解説いただきました。
 各事例の後には医療事故調査の要件に合致するか否かの解説がありましたが、前段の五十嵐氏の講演で制度の目的や概要を理解しつつも、実際の事案一つ一つで考えると途端に判断が難しくなると感じました。
 講演の最後には、医療事故調査のモデル事例を紹介いただきましたが、誠実に調査を行い誠実に報告したとしても、患者側が理解し納得することには必ずしも繋がるものではなく、この制度の難しさを感じました。
 
 医療事故調査制度は、今後,病院運営において非常に大きなウェイトを占める業務となるでしょう。
 診療情報管理士という立場は、当然ながら診療記録の管理という面では医療事故とは関わるところがあるものの、実際の医療過誤事案や調査制度の中で直接かかわるものではないかもしれません。しかし、この制度を知っているか知っていないかでは、日々の業務の関わり方が随分違うのではないかと思います。
 そうした意味では、今回のテーマは見識を広げ深める良い機会になったのではないでしょうか。

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 最後に、ご多忙の中ご講演いただきました五十嵐氏、福田氏に感謝を申し上げるとともに、参加されました会員の皆様にもお越しいただきましたことに御礼を申し上げます。
 今後も皆様の意見を取り入れ、魅力ある研究会となりますよう企画してまいります。ご意見、ご感想等ございましたら、役員・事務局へご遠慮なくお寄せ下さい。

文責:鈴木

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