活動レポート

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平成27年度第2回疾病コーディングセミナー

2016.01.30 UP

 本年第2回目のコーディングセミナーを平成27年10月31日(土)(13:30~16:00)に札幌厚生病院にて開催いたしました。

 この日、世間ではハロウインで盛り上がっている中、最終的には21名に参加いただきました。
 コーディング演習を主体とした内容にニーズがどれだけあるのか不安もありましたが、募集期間が短いにもかかわらず、 約半数が前回出席者というリピーターに支えられての開催となりました。

 今回は、コーディング時の見落としがちな点や詳細コーディングの着眼点を中心とし、「診療記録から読み取るコーディング」をテーマに、サマリおよび手術、病理レポートを含めた7症例を各個人で演習を行ってもらいました。
 新生物や合併症、二重分類等、普段体験しない分野(章)もあったかと思いますが、皆さん熱心に参加され、休憩時間やセミナー修了後も多数の質疑や相談を受け、参加者と一緒に学習出来たことを委員一同嬉しく思います。

 統計活用のためにはデータの精度が課題です。コーディング業務における実際の場面では、サマリ以外の診療記録も確認や、コード変換のための情報収集、病態理解による分類への分別、もともとの診療記録が充実しているかなどコーディングテクニック以外にも様々な要素が精度を高めるために必要となります。また、臨床現場で体感する機会も少ない中で、書面から理解するというのは大変な労力を伴い、日々苦労しているのではないでしょうか。

 セミナーでは、実務が少しでも楽に、そして充実出来るよう一緒に学習する機会を設けて行きたいと思いますので、みなさん一緒にがんばりましょう。
 今後ともよろしくお願いいたします。

【文責:近藤】

第142回北海道診療情報管理研究会学術集会(報告)

2015.11.05 UP

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平成27年9月5日(土)、モロオANEEX-1ビルの会議室をお借りし、第142回学術集会を開催いたしました。今回は10月より施行される医療事故調査報告制度をメインテーマに2名の講師をお招きしての講演でした。
 当日の参加者は計71名でしたが、診療情報管理士はもとより、病院長や医療安全管理者、事務管理職など医療安全対策に関わる関係者も多数参加されておりました。

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 第一部の講演は「医療事故調査制度と病院の対応」についてJA北海道厚生連コンプライアンス・リスク統括部長の五十嵐秀彦氏にご講演をいただきました。
 法律用語は非常に言い回しが独特で、ましてや医療事故という非常に解釈の難しい領域ではりますが、大変分かりやすくお話をしてくださいました。
 医療法改正に至る経緯や制度施行に係る検討会の議論の経過など、実際に傍聴に行き見聞きした様子も交えて説明いただき、医療事故調査制度の一つ一つの文言が、どのような目的で、どのような意図を含んで文面化されたか、そうした背景を知り、より理解を深めることができました。
 また、この制度運用にあたって、どこに気を付け対応していくべきかポイントを押さえて解説いただき、この制度が非常にセンシティブなものであると感じました。
 五十嵐氏の講演は非常にテンポよく軽快な口調で、みな引き込まれるように聞き入っていました。

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 第二部の講演は「医療紛争事案で学ぶリスクマネジメント」について弁護士法人 佐々木総合法律事務所所属の弁護士・医師のダブルライセンスをお持ちの福田知洋先生にご講演をいただきました。
 福田氏は実際の医療紛争事例から医療事故調査制度をアプローチしていただきました。
 医療紛争は減少傾向にあったものの、ここ1~2年はまた増加傾向にあるとのことですが、背景としては患者側の権利意識が強くなっている事もさることながら医療過誤とは呼べない案件もたくさん出てきているとのことでした。
 事例の説明では、やはり診療記録の証拠能力が非常に高く、また高いが故にしっかりとした記録でなければ医療側にとって非常に不利になるものであると再認識致しました。診療記録の改ざん事例も紹介いただきましたが、記録の改ざんは医療側に何らメリットがないことを解説いただきました。
 各事例の後には医療事故調査の要件に合致するか否かの解説がありましたが、前段の五十嵐氏の講演で制度の目的や概要を理解しつつも、実際の事案一つ一つで考えると途端に判断が難しくなると感じました。
 講演の最後には、医療事故調査のモデル事例を紹介いただきましたが、誠実に調査を行い誠実に報告したとしても、患者側が理解し納得することには必ずしも繋がるものではなく、この制度の難しさを感じました。
 
 医療事故調査制度は、今後,病院運営において非常に大きなウェイトを占める業務となるでしょう。
 診療情報管理士という立場は、当然ながら診療記録の管理という面では医療事故とは関わるところがあるものの、実際の医療過誤事案や調査制度の中で直接かかわるものではないかもしれません。しかし、この制度を知っているか知っていないかでは、日々の業務の関わり方が随分違うのではないかと思います。
 そうした意味では、今回のテーマは見識を広げ深める良い機会になったのではないでしょうか。

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 最後に、ご多忙の中ご講演いただきました五十嵐氏、福田氏に感謝を申し上げるとともに、参加されました会員の皆様にもお越しいただきましたことに御礼を申し上げます。
 今後も皆様の意見を取り入れ、魅力ある研究会となりますよう企画してまいります。ご意見、ご感想等ございましたら、役員・事務局へご遠慮なくお寄せ下さい。

文責:鈴木

平成27年度第1回疾病コーディングセミナー

2015.11.05 UP

平成27年度第1回疾病コーディングセミナーを平成27年7月25日(土)に中村記念病院をお借りして開催いたしました。

今回は、診療情報管理士としての実務3年未満の方や診療情報管理士通信教育受講中の方、および診療情報管理士育成認定校在籍学生または同校卒業生を対象に、コーディングルールの講義とコーディング演習を行いました。

1部のコーディングルールの講義を特定非営利活動法人 北海道診療情報管理研究会の副理事長で、疾病コーディングセミナー顧問の倉部 直子が担当し、MBルール(以下参照)である主病名選択の再選択ルールを学びました。

ルールMB1 重要でない主要病態  ルールMB2 複数の病態記載  ルールMB3 主要病態が症状・保健上の問題(R・Zコード)  ルールMB4 特異性  ルールMB5 主要診断名の選択

 日常では、実務をされている参加者でも、改めて問われると答えられないことがあるなど、基本から勉強し直すきっかけにつながったものと思われます。

 2部のコーディング演習では、1部のMBルールに基づいた症例とサマリー症例を行いました。通常業務では頻回に使用していない第3巻からの索引に苦慮しながら、皆さん熱心に取り組まれていました。今回は、症例を事前配布していなかったことから、その場でのコーディングの時間に差が生まれ、少し進みが早く感じた方もいらっしゃったように思います。

 疾病コーディングセミナーは、当日を迎えるまで、繰り返し話し合いを行い、模範解答を作成しています。このプロセスは我々にとって有益な作業であり、大変勉強になっております。皆さんにおかれましても、継続的に勉強されることを熱望しております。一緒に勉強していきましょう。

 当日は、お疲れ様でした。

文責:近藤

生涯教育セミナー プレ開催初級(報告)

2015.09.09 UP

 全体

平成27年8月29日(土)に「生涯教育セミナー」を北海道大学病院 会議室棟症例検討室 1・2にて開催致しました。企画担当者の予想をはるかに超える、97名の参加申込みを頂き盛会に開催することが出来ました。

資料

この「生涯教育セミナー」は、北海道診療情報管理研究会として診療情報管理士の専門職の土台を築き、専門性を高める取組みとして、現在実施している「疾病コーディングセミナー」や「がん登録セミナー」を再構築し、平成28年度から「生涯教育セミナー」を開催するべく準備を進めているものです。

今年度は、準備段階として①初級者程度の単元と②中級者程度の単元をそれぞれセレクトした「生涯教育セミナープレ開催」する予定で、第1弾として『初級編』を開催致しました。

 『管理士による管理士のための管理士教育を目指す』をコンセプトに4名の管理士の方に『診療記録』、『医療情報システム』、『診療報酬』、『DPCコーディング』それぞれ講義をお願い致しました。

 診療記録

『診療記録』

講師の佐藤正子(KKR札幌医療センター)理事は、初級者程度を想定して頂きクイズ形式あり、医師会報からの事例ありと内容を噛み砕き受講者に添ったとてもわかりやすい講義でした。

 医療情報システム

『医療情報システム』

盛永剛(北海道がんセンター)理事に講師をお願い致しました。アニメーションや絵を使用して工夫して頂きました。用語の説明もあり比較的イメージしやすい講義でした。

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『診療報酬』

講師の初山貴(北海道大学病院)理事が、診療情報管理士が知っておくべき知識を診療記録とレセプトが作成される流れを図解し講義して頂きました。イラストをふんだんに使い医事経験の無い管理士にも理解しやすい内容でした。

 DPCコーディング

『DPCコーディング』

講師の近藤保(札幌共立五輪橋病院)理事には、ICDコーディングについて第一巻の総論のルールとDPCコーディングルールの違いについての講義をして頂き、ICDの考え方とDPCの考え方を整理するための内容でした。

 

アンケートも87名の方に解答を頂きました。ご要望もたくさん頂きましたし、まだまだ改善の余地は有りますが、「セミナーを再度受講することでさらに理解が深まりました。」、「基本的な事でも理解していないこともあるのでいい機会になりました。」というご意見も頂きました。

今後も会員の皆様の意見を参考に、次年度の事業につなげるべく検討致します。

皆様のまたのご参加を役員一同心よりお待ちしております。

文責:久保

第141回北海道診療情報管理研究会学術集会(報告)

2015.09.09 UP

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平成27年6月27日(土)に「第141回北海道診療情報管理研究会」が札幌市中央区の(株)モロオANNEX-1 5階会議室にて開催されました。

研究会開始前に、平成27年度総会が行われました。

会員数210名中、出席者32名、委任状提出者87名で総会成立となりました。
NPO法人化されてから、初めての総会です。
新役員に瀬尾善宣副理事長(中村記念病院)、佐藤正幸理事(JCHO札幌北辰病院)の2名が理事会にて推薦され、承認されたとの報告がありました。
この議案を含め、第1号議案から第8号議案まで資料に沿っての説明が行われ、すべての議案が承認されました。

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続いて学術集会、開会の挨拶が当研究会中村博彦会長より行われました。

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第1部は、「臨床指標の開発と活用~医療の質の向上に向けて~」と題し、京都大学大学院医学研究科 医療経済学分野 猪飼 宏先生による講演が行われました。
良い医療とは何か、医療の質、データ収集から医療の質評価・改善にむけた病院運営まで興味深い内容でした。
 具体的な内容としましては「臨床研究」と「臨床指標」との違い、指標測定の目的、測定の意義、測定項目の選択基準、DPCデータ活用の利点、厚生労働省 医療の質の評価・公表公表推進事業の始まりから今日までの説明、実際の京都大学のWeb公開のサイトまでもお聞きし、拝見することができました。
 また、海外における多彩な公表手段についてもお聞きすることができました。
大変わかりやすく、参加された皆様方がそれぞれの病院において、より良い医療を実現するための有効な指標と活用、その指標公開に向けて取り組むことと思われます。

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第2部は「診療情報管理士の将来像」と題しまして北海道診療情報管理研究会 副理事長倉部 直子先生による講演が行われました。有資格者の現状、業務の現状、診療情報の活用などの他、WHO-FIC、ICD-11、IFHIMA国際大会についてもお話しされました。
この後説明を行う生涯教育についても触れ、IFHIMA国際標準教育プログラムについてお聞きし、講演が終了しました。

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次に王子総合病院診療録管理センター長の久保 博文理事より、生涯教育プログラムについて説明されました。
生涯教育セミナープレ開催についての予定や参加対象、申し込み方法等のご案内がありました。

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最後に、今回の理事会で承認された、中村記念病院診療本部長の瀬尾 善宣 新副理事長より閉会のご挨拶を行い、学術集会の終了となりました。

今後も会員の皆様にお役立ていただける内容を企画してまいります。

文責 谷川

第140回北海道診療情報管理研究会学術集会(報告)

2015.04.23 UP

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 平成27年3月14日(土)に「第回北海道診療情報管理研究会」が札幌市中央区の第一三共ビルにて開催され、開会の挨拶が当研究会中村博彦会長より行われました。
 今回は研究会終了後に会員の皆様に協力を頂いているアンケートの結果を元に、特に希望の多かった「クリニカルパス」をテーマに2題の講演が行われ、約110名の出席がありました。

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 第1部は「クリニカルパスと診療記録-看護師の視点から-」と題して、市立札幌病院 救急救命センター看護師長 松本厚子様より講演が行われました。講演はクリニカルパスの歴史から始まり、概要や用語などの基本要素の復習があり、普段クリニカルパスに携わっていなくてもとても分かりやすい内容となりました。
 また、市立札幌病院でクリニカルパスに関し、中心的役割を担ってきた活動内容については、これからクリニカルパスを導入しようと考えている施設にとっては大変参考になる内容となったのではないでしょうか。講演の最後には、クリニカルパスを通じた診療情報管理士へのお願いや期待することも述べられ、診療情報管理士として、今後クリニカルパスにどのように携わっていけばよいか、の方向性も示して頂けました。

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 第2部は「電子カルテ時代のクリニカルパス-北海道大学病院の電子クリティカルパスについて-」と題し、北海道大学病院看護部副看護部長 高橋久美子様より講演が行われました。
 まず電子クリティカルパスの定義についてのお話があり、導入目的や電子化の利点について述べられました。北海道大学病院では、患者看護支援システムの一環として電子クリティカルパス機能が搭載され、その導入にあたり、院内でのクリティカルパス委員会の役割やパスの申請・審査など、パス公開までの流れについては、参考になる内容ばかりでした。
 実際のパス画面を使用した説明はとても分かりやすく、北海道大学病院でパスはまだまだ発展途上であること、また診療情報管理士がパスに関わり大変助かっていること、が話され今回の講演は終了となりました。

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 今回の講演は、実際に中心となり活動されている看護師の方々の講演となりましたが、実体験に基づいた苦労話や院内でのパスの管理・運用方法など、特に様々な部門が関わりパス運用を行っている内容については、これからパスを導入予定の施設にとって、とても参考となる内容となったかと思います。
 また、既にパスを導入している施設にとっては、院内の運用方法などを見直す良いきっかけになったのでは、と感じました。

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【最後に】
 お忙しい中、時間を割いてご講演頂きました松本様、高橋様、貴重なご講演をありがとうございました。また、ご出席いただいた会員の皆様方におかれましても週末のお忙しいときにも関わらず、研究会へご参加いただきましてありがとうございました。
 今後も会員の皆様の意見を反映し、魅力ある研究会を開催していきますので、皆様のまたのご参加を役員一同心よりお待ちしております。
文責:盛永

第139回北海道診療情報管理研究会学術集会(報告)

2015.02.08 UP

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 平成26年12月20日(土)に「第139回北海道診療情報管理研究会」が札幌市中央区のほくたけビル9F会議室にて開催され、開会の挨拶が当研究会中村博彦会長より行われました。
 今回は約70名の出席があり、第Ⅰ部は「会員発表」として6演題の発表、第Ⅱ部は「発表のテーマを見つける」と題してシンポジウムが行われました。

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 Ⅰ部の第1席目は、「院内がん登録と高齢者人口との関連性について」と題しまして王子総合病院 診療録管理センターの三橋隼也さんより発表がありました。
 王子総合病院の診療圏において、高齢者人口が増加の一途を辿っており、その高齢者人口とがん登録数の増加の関連性についての報告となりました。

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 第2席目は「当院における紹介がん患者の2次医療圏別調査」と題しまして、市立函館病院 診療情報管理室の蛯子直樹さんの発表がありました。
 院内がん登録データから言える2次医療圏内の拠点病院としての責務などについての報告でした。

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 第3席目は、「当院におけるDPC精度向上のための取り組み~DPC委員会を通じて~」と題しまして、苫小牧東病院 診療情報管理室の白髪真美さんの発表がありました。
 自院のDPC委員会の運用を見直すことにより、病院指標公開に向けてのデータ作成において、院内のコミュニケーションの円滑化など、様々な効果があったとの報告となりました。

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 第4席目は「統合型医用文書管理システム導入の取り組み」と題しまして北海道大学病院 診療録管理室の斎藤恵里佳さんが発表されました。
 医療情報システムのリプレースに合わせて文書関連を見直し電子化したことで、ステータス管理が可能となり、コンプライアンスが向上した、との報告でした。

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 第5席目は「病院情報におけるスマートデバイス」活用事例」と題しまして、名寄市立総合病院 診療情報管理室の昆貴行さんの発表でした。
 デジタルカメラで撮影した画像を低価格であるスマートデバイスを活用してセキュリティレベルを低下させることなくシステムへ取り込み利便性の向上が図られた、という報告でした。

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 第6席目は、「ハイブリット型診療情報管理システム導入の取り組み」と題しまして、北海道大学病院 診療録管理室の初山貴さんより発表がありました。
 医療情報システムのリプレースにより、病歴・がん登録・DPC分析の同一ベンダーハイブリット型診療情報管理システムを導入したことにより、保守、メンテナンスが行え、正確な情報を容易に蓄積できることから、QI指標が作成しやすくなった、との報告でした。

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=シンポジウム 「発表のテーマを見つける-多面的思考の進め」=
 1人目のシンポジストは王子総合病院の久保博文様で発表は『テーマ』。問題点を見つけることから始まり、「重要であること」「興味が持てること」「実施可能であること」「新味があること」「実施可能であること」の5項目が原点であることが自身の演題発表の経験を交えて話されました。

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 2人目のシンポジストは北海道厚生病院の鈴木淳様で、常に発表するテーマをもって仕事に臨んでおり、自身のモチベーション保つ方法でもある、と話されました。

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 3人目のシンポジストは北海道大学病院の初山貴様で『発表』はアウトプットであり
常日頃問題点を見つける習慣が大事である、と話されました。

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 シンポジウムは旭川医科大学 大井晃治座長により活発な討議となり、フロアの皆様、シンポジスト、ともに熱く意見を交わしたシンポジウムとなりました。
 研究会後すぐに業務に活かされて行く内容となったのではないでしょうか。

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 シンポジウム終了後は、第1部で発表された6名の皆様に中村会長よりひとり一人へ日頃の業務への取り組みを讃えて表彰状が贈られ、今回の研究会は終了となりました。

【最後に】
 今回は会員様が日常の業務からのテーマで発表されたので、参加者の皆様もとても身近に感じられた内容であったかと思われます。
 今回の研究会を機に、演題発表へのきっかけとなれば幸いです。
お忙しい中、発表の準備してくださいました6名の皆様、シンポジスト、座長の方々には深く感
謝いたします。
 ご出席いただいた皆様方におかれましても週末のお忙しいときにも関わらず、研究会へご参加いただきまして、ありがとうございました。
 またのご参加を役員一同心よりお待ちしております。

文責:谷川

平成26年度第2回がん登録セミナー(報告)

2015.01.16 UP

gan20141213_1本年度第2回目のがん登録セミナーが平成26年12月13日(土)に北農健保会館で開催され、34名の参加がありました.

gan20141213_2午前の部は,北海道大学病院 腫瘍センター 林秀幸先生を講師にお迎えし,「胆管がん」をテーマにした医学講義をしていただきました.

gan20141213_3胆管や胆嚢の解剖や,昨今,新聞等で話題になっていた「職業性胆管がん」の解説をしていただき,大変興味深いお話でした.また,がん登録実務者にはわかりにくい,胆管の内視鏡検査等を使用した診断方法の解説や最新の抗がん剤治療の話題を提供いただき,大変理解が深まったかと思います.

gan20141213_4参加者からの質問も多数あり,胆管がんのcT分類の記載の難しさや新しい分子標的薬の動向等について林先生から補足説明がされ,充実した午前の部となりました.

gan20141213_5午後の部は,胆管がんの模擬症例を使用し,院内がん登録の標準登録様式に準じたがん登録の演習を4グループに分かれて行いました.今年で3年目となるがんの進展度やリンパ節転移・遠隔転移を配布された解剖図に塗りつぶす作業も合わせて行いましたが、悪戦苦闘しながらもそれぞれの解答用紙を作成いただき,グループ別の解答時間においては,ディスカッションが大変盛り上がり,予定時間を超過するほどでした.今回の成果を実際のがん登録業務に役立てば、がん登録委員共々幸いです.

文責:初山

第4回個人会員限定研修会(報告)

2015.01.15 UP

IMG_kozin20141122_2.去る平成26年11月22日(土),札幌市内の北農健保会館で第4回個人会員研修会を開催いたしました.今回の研修会は,Qlik Viewを用いたDPCデータの加工・可視化をテーマにした演習形式での研修会でした. また,大変貴重な機会だったため,施設会員にも参加を呼びかけたところ,個人会員6名,施設会員6名の他,当役員8名を交えた20名という参加となりました.(当初は産業医科大学 松田晋哉 教授をお招きしての研修を予定しておりましたが,都合により村松圭司 助教をお迎えしての開催となりました.)

IMG_kozin20141122_1 難しい演習内容でしたが,松田教授の下で右腕として日々ご活躍されている村松 助教の大変分かりやすく丁寧な指導と,当役員数名がサポートとしてフォローに入り,非常にスムーズに演習が進んでいきました.参加者もみな真剣に取り組んでいました. 今年度から様式1が縦持ちとなりましたが,横持ち置換ツールやDEFファイルの加工用変換ツールを村松助教に提供いただき,よい参加特典となりました.

IMG_kozin20141122_3.Qlik Viewはリレーションやプロパティ設定にやや癖があるものの,他の分析専用ソフトと比べ格段に簡易で扱いやすく,基本的な使い方さえ身につければすぐに大量のデータを組み合わせ,自由に分析ができる非常に有用なツールです.参加者その技術を体験して研修を終えたのではないかと思います. 今後の院内での活用,そして当研究会への事例発表につながることを期待しております.

講師の松松 圭司先生,参加者の皆さま ありがとうございました.

文責:鈴木

平成26年度第1回がん登録セミナー(報告)

2014.10.31 UP

本年度第1回目のがん登録セミナーが平成26年9月23日(火)に北海道大学病院で開催されました。

本セミナーは、がん腫ごとの医学講義,模擬症例による標準登録様式の登録およびデータの活用の3つのテーマで活動していておりますが、今回はGIS(地理情報システム)にがん登録データを使用すると,どのような分析ができるかについて解説しました。

主な内容としては,GISを使用するにあたっての注意点や公開されている地図ファイル(shapeファイル)の場所や住所データから地図へのマッピング方法等の説明をし,参加者はPCを持参して実際に操作を行いながら学びました。

今回は,参加者が8名と少人数であったことから,がん登録セミナー委員とともにアットホームな形で学ぶことができ,有益な1日であったと思います。

文責:初山

 

 

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